クォーツ・スモールセコンド(SHALONE DE PARIS)の修理
歯車の動きが、何かに引っかかっているようなので、輪列の受け板を外します。
歯車は5枚、1枚は受け板にくっ付いて来ました。軸の先端部が錆びていたのでしょう。クォーツの初期のものは歯車の軸がスチール、鋼です。ステンレスにすれば良いのにと思うのですが、硬くて加工できないのかもしれません。
ステップモーターのコマを取り出します。文字盤周りから剥がれ落ちた錆のかけらが、マグネットにくっ付いていました。これが動かなかった原因の一つかもしれません。この錆のかけらを取り除くのに、苦労しました。マグネットのコマを、プラスチックの棒で押さえながら、ひとつひとつピンセットで剥がします。抑えていないとスチールのピンセットに、コマがくっ付いてしまいます。
リュウズを引き上げることができなかったのですが、文字盤側にクリップがセットされているようです。輪列の受け板を外しても、クリップのオシドリが出てきません。文字盤を外すには剣を抜いて、ホゾに差し込まれている文字盤の突起を抜かなければなりません。ホウロウ?の文字盤を痛めてしまいそうなので、非常に乱暴なのですが556を吹きかけました。いま販売されている556は、揮発成分が以前より多く入っていてベタつきも少なく、錆を溶かしてくれます。巻き芯の部分は粘性のあるグリスを差すので、まあ556で良しとしましょう。歯車の軸などに着くと固まって動かなくなってしまうので、ほんのわずか注意して吹き付けます。
一段引きできました。針の時間合わせができるようになりました。巻き芯には、かなり錆が出ていたので、中のクリップの箇所に詰まっていたのでしょう。
-追伸-
時間合わせが出来るようになったと思ったのですが、リュウズを引き上げて回しても針が回りません。歯車がうまくかみ合っていないようです。結局、文字盤を外して巻き芯とその周りの歯車の状態を見るしかないですね。
コイルや回路の通電もOKなので、輪列を組みなおして稼働を確認してみます。クォーツは、ステップモーターのコマがマグネットなので、それを囲んでいる電磁石の端子にくっついてしまって、受け板のホゾに、なかなか入りません。手巻きの輪列を組むのとは、また違った難しさがあります。
ということで、今日はここまで・・・と致します。
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