ジャンクの無名懐中時計
しっかりした作りの部品の懐中時計ですが、ゼンマイの角穴車と丸穴車、巻き芯、リュウズもありません。
テンプ受には繊細な彫刻がされていますが、どこにも規格やメーカー名がありません。
テンプのヒゲゼンマイは錆びもなくて、しっかり振れています。ガンギ車も表面に薄く曇が出ていますが、動いています。歯車も二番、三番、四番車も動いているようです。
文字盤は白い塗りで、ホウロウではありません。長針、短針、スモールセコンドの秒針はありません。文字盤にもメーカー名や規格、製造国など何も書かれていません。けっこう古いもののようなので、”SWISS MADE”だとは思うのですが。このような古い時代の時計は、スイス以外では作れなかったと思います。
特にこの懐中時計の修理のためというわけではないのですが、ドライバーやバネ棒外し、ニッパー、ヤットコなどの工具類です。
ニッパー、巻芯カッターのようですが、刃の噛み合わせに隙間があります。使っているうちに広がったわけではなさそうで、始めから開いていたように思われます。
小さなハンマー、小さなワッシャーやクリップなどを作る時に使います。時計にはカシメてある箇所が結構あるので、ハンマーを使う場面はそれなりにあります。
じつはこのハンマーが欲しくて廃業した時計屋さんの工具類を手に入れたのですが、ドライバーやニッパーなど、ジャンクの時計も付いてきた。
懐中時計を修復するには、欠落している部品、特に歯車は合う規格のものを探さないと。懐中時計の剣も在庫が無いし、歯車と巻芯も難しいかも。風防ガラスはついて来たのですが、何よりケースが無いので修復はちょっと難しいですね。
~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~