スモールセコンドのブローバ(BUROVA)
ブローバ(BUROVA)は、始め宝飾メーカーとして1875年に創業され、その後腕時計の分野に進出し現在も続いているアメリカのメーカーです。
文字盤がかなり汚れています。イイ味出しているのですが、ちょっと出し過ぎw・・・
クリーナー液で拭いても、塗装まで落ちてしまいそうなので、綿棒で汚れをぬぐうことにしました。右(下)の写真、少しはきれいになった? 擦り過ぎると塗装が剥げて、テカテカになってしまいます。
風防も外れてしまっています。リュウズの頭が錆びていて、メッキが全く残っていません。なぜリュウズの頭だけ、こんな状態になってしまったのか?
ダイヤモンドやすりを掛けたのですが(かなり荒っぽい作業ですね)・・・これではあまりに見た目がよくないので・・・
金継で塗装してみることにしました。
薄めすぎてしまって、漆がうまく載りません。
漆を直接塗ることにしました。
30分程乾かしてから、金粉をふりかけます。金粉が漆に付着して乾くまで、この状態にしておきます。漆を塗った面を上にしておかないと、たれてしまいます。この状態で漆が完全に乾くまで、1週間ほど置きます。漆は乾燥するのに、時間がかかります。
金粉をティッシュで軽く拭った二日目の状態です。まだ漆が乾いていません。中央部がへこんでいます。風防部分のUVレジンがはみ出した箇所にも金粉が付いてしまったので、ナイフで削り落とします。
金粉をティッシュで拭き取って、きれいになりました。ティッシュで軽く拭き取ったあと、メノウのヘラで磨きます。ツヤが出てきて、メッキしたような感じになります。漆が乾き過ぎると、うまく磨けません。でも今の状態は、まだ漆の表面だけが乾いただけなので、ペコペコ、グニャグニャしてへこみます。メノウで磨くのはあと5日程してからにします。
フレームの風防周りには、アールヌーボー風の彫刻がされていて、高級感?があります。フレームは金フィルド(金張り)で、金磨きのクロスで磨きました。風防も厚く、大きく膨らんでいてなかなか良いものです。リュウズの金継塗装も、まだ完全に乾いていないのですがキレイに仕上がってます。茶色のトカゲ革ベルトが、似合いそうです。
メーカーへ修理に出せば部品交換なのですが、そもそもこんな古い時計の部品在庫などありません。古い時計屋さんにもないでしょうね。(そういえば最近街の時計屋さん、まったくと言っていいほど見かけませんね)だからオリジナルとは違ってしまいますが、現状の部品を何とかするしかない訳です。でも、それがまた楽しい訳・・・です。
作業テーブルの上、こんな状態です。
ー追伸ー
リュウズの金継、漆が乾いたのでメノウで擦って仕上がりました。でも・・・ちょっと金粉が薄れて地の漆が出てきてしまいましたね。もう一度塗っても好いかもしれません。
金色が透けて地の茶色い漆が出てきて、それはそれでフレームの金色と馴染んできたと思います。
黒色のベルトをつけてみました。クロコダイルです。でも茶色の方が良かったかな・・・
さすがブローバ(BUROVA)、文字盤もきれいになって、クラシックなデザインのよい時計です。作られて70年位たっているにもかかわらず、非常に正確に稼働しているのは驚異的なことです。
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