東京駅丸の内の「丸善」で、ラピスラズリの原石を買いました。
久しぶりに東京に行って丸善をウロウロしていたら、4Fの文房具コーナーでジェムストーンの展示即売会が催されていました。ラピスラズリの大きくて研磨された塊があって、素晴らしい青色です。フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が髪に巻いているターバンの、あのラピスラズリの色です。原石の欠けらが安く売られていたので、これを買って磨いてみることにしました。
ラピスラズリは横に層を成していて、節理に沿って板状に割れますので平たい塊が多いです。
良く見ると黄銅鉱が混ざっています。
黄銅鉱は、ツヤのある大きな結晶を作ります。銅の鉱石で精錬して金属の銅になります。
この面も研磨すると、金属光沢がでて輝かもしれません。
宝石を研磨するのに、プロは回転砥石でカーボランダムやダイヤモンドパウダーなどの人工の硬い研磨剤を使うのですが、私は持っていないので、刃物研ぎ用の砥石を使って研磨することにしました。
左が万年筆のペンポイントを研ぐときなどにも使っている仕上げ砥石です。刃物の地の部分に光沢を出したいときに使います。
右は中砥です。包丁を研ぐときなどは、これ一本で研ぎ上がります。
周りにこびり付いている長石?、大理石?などを削って形を整えます。
まず節理面と直角方向の面を研ぎました。中砥ですので、研いだ面のツヤは全く出ていません。くもりガラス状です。
次に仕上砥石で研いでいきます。
少しツヤが出てきたでしょうか。さらに磨いで・・・
光沢が出て来ました。上面も磨いてみました。キレイな青色です。もっとツヤを出すには、酸化セリウム(紅ガラ)などで磨くと良いのかもしれません。
黄銅鉱、少し削っただけですが、尖った部分がけっこう光って来ました。もっと研ぎ出せば、キレイな模様になるかもしれません。
指輪やペンダントトップなどにするには、さらに整形しなければなりません。その場合は、やはり回転砥石や細かいグラインダーなどを使う必要があります。手で研いでいたら時間もかかるし、面がキレイに出ません。
形を整えるため凸凹を、ダイヤモンドヤスリで削ってみました。
顔料絵具は、この削りかすを乳鉢でさらに細かく砕いて粉にして、油性樹脂で煉り合せて作ります。
最近は、原石の形をそのまま活かしたジェムストーンが、ネックレスやブレスレットなどのアクセサリーに使われています。ラピスラズリは比較的貴重な石なので、このような小さな石でもある程度整形してダイヤモンドドリルで細い穴を開け、他の石の間に2~3混ぜてネックレスなどにすると良いデザインのものができると思います。
女性ものだけでなく今、男物のネックレス、チョーカー、ブローチなどが流行っていますので、それらに使っても良いかもしれません。依頼がないのでアクセサリーは手掛けていませんが、好きな石を使って何か作ってみるのも面白いですね。
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