老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

      相引川

2019-03-31 10:05:25 | 俳句

 

     (相引川に沿い 琴電志度線が コトコト と走る。)

散歩の途中に、桜を横目に走る電車に遭遇をした。

「相引川」という固有名詞で、四国の屋島を流れている川と気づく人は、よほど歴史に詳しいか、ここを観光で訪れた人しかいないだろう。

屋島の西側を流れ、川の幅は7~8メートル。

東へ遡ると屋島東町を流れる川で海へと続く。屋島西町へ流れると大きな河口のを通り干潟を作り海へと通じている。

潮の満ち引きは東西両方向から作用をする。双方の海へ向って潮が引く為、相引川という名前になったとも云われている。

源平合戦の折、源氏平家がお互いに勝を譲らなかった為に相・引き分けたから相引川とも。

そんな「相引川」に沿った道が、私の散歩道のコースの一つにもなっている。

 

この道を行くと、源平合戦の名所跡があちこちに残っている。観光案内の立札を読みながら、歴史の勉強のやり直しも。

もう少し東へ足を伸ばせば、那須与一が海を逃れて行く平家方の舟の女御がかざした扇の的に向かって弓を引いた場所の駒立岩が、すぐ近くには源平合戦よりも今では有名になっている 「イサム ノグチ美術館」がある。

 

       

私がもっぱら歩いているのは 「赤牛崎」附近だ。 昔は浅瀬になっていて、ここを牛を曳いて渡るお百姓を見た源氏の軍が、潮が引けば平家を責めることが出来ると判断をした 相引きの浜辺りだ。相引川は、本土と屋島を分かつ湾であったらしい。

今も橋を渡らなければ、本土(少しオーバー)に行けない。我が家も現に買物に行く時は、この相引川に架る橋を渡る。

 

花が咲いた。

長い間、この街を離れていたから、このように電車が川に沿って走る景に気がつかなかった。

義経達、平家の武将達、何百年か後に、このような平成の御代を想像をしたであろうか?

明日は 新しい「元号」の発表がされる。

後々の人々は「平成」をどのように語るであるか? 平和な日本が恋しい?なぞと思わぬ、もっともっと安定をした世界も日本でもあってほしいものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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     片栗の花

2019-03-30 12:27:46 | 俳句

 

 

        物部(もののふ)の  八十少女(やそおとめ)らが  汲みまがふ
              寺井の上の  堅香子の花       大伴家持 

 


 この万葉集に詠われた 堅香子 の花が 今はカタクリの名前で 俳句にもたくさん詠われている。 (いつも思うが 私のカメラは そこらにある記念写真用のカメラの中でも、下に属していて写真の色写りは悪い)
もう少し桃色ががった可憐な花の色であったが、こう写真になると紫がかった色にしか見えぬ。
ある植物園の奧にカタクリの花を植えた広い場所があった。
この園を散策していて、偶然にこの花の名前を見つた。 矢印に沿って胸を躍らせて足を急がせた。

 


118.jpg

 

広い園内の丘の起伏を利用した 場所にカタクリの花が咲いていた。 まだ、ちらほらで 探すのに最初は戸惑ったが、あちこちに ポチポチと顔を覗かせている。
主に、杉の落葉。くぬぎや松ぼっくりも落ちている。 それらの落葉を押しのけて可憐な花が首を出している。 私は カタクリの花を見るのは初めて。感激と興奮がない交ぜであった。

                   かたくりの花想い人待つ風情


                   片栗の花にひねもす森さやぐ


木の間ごしの光か知らぬ森に咲くうつむき加減のかたくりの花は深窓の令嬢が恋に恋をしているように見えた。
          

                                     堅香子に婆よみがへる戦時かな


                   堅香子の群へ標を木に凭し


                   面見せよ堅香子に恋つのりけり

 

この年齢になって初めての事がまだまだあり。経験不足を補うには健康が欲しい。 昨日見た片栗の花の印象を忘れぬ内に、記しておかな!

            

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     高松の玄関駅

2019-03-30 00:38:15 | 俳句

         

JR高松駅の正面玄関。

人の笑った顔のように見える正面玄関が人気を博していると聞いたことがあった。

早朝のこの玄関を利用をした。この事を想い出して写真を写す。ハートのマークまであるではないか。 ニコニコ 笑って ポッと頬を染めているように見えないこともない。楽しいではないか。

駅前の花時計で待ち合わすのがデートの定番。

大きな都会の待ち合わせではない。歩いて来る姿はお互いにすぐ認めることができる ローカルな駅前広場である。

 

 

     

 

花時計はどこにでもある変哲もない、今はパンジーを植えているだけ。傍に近づくと針が大きくて時間がはっきり見えない。

駅の構内の二階にでも登れば綺麗な花と時計の針の動きも分るのだろう。

 

      

 

花時計の横には池がある。この池は海水が引き込まれている。

初めて見た時は黒い鯛が泳いでいた。現在はいないようだ。駅は高松港に近く、きっとそこから海水を引いているのだろうが海の魚を以前のように泳がせていたら、、と思ってしまった。

いつも車を利用をしている。早朝の駅前に立つことはめったにない。

 ここへ集合をして、ちょっと汽車の旅。

二~三日前から体調を崩し、近場の一ト日旅だが、行けるかしらと気をもんだ昨晩であったが、寒の戻った気温は10度しかないけれど先の楽しい早朝の高松駅に立つことができた。

 

      ☆    花一片まぼろしの城のぼりゆく    櫂

 

高松駅に隣接して、玉藻城と呼ばれる水築城跡がある。玉藻よしは讃岐にかかる枕言葉。もうすぐこの玉藻の城に花が咲く。夜桜見物に来る人々の為の雪洞を吊っている人達がいた。 夢か幻か 上記の句がまな裏に浮かんだ。

現在も、お城の堀では海の魚が悠々と泳いでいる。

 

 

 

 

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  開花宣言

2019-03-27 09:37:12 | 俳句

       

       (開花 五時間前の桜の莟)

 

高松地方でも昨日桜の開花宣言があった。

たまたま病院の帰り桜の標準木のある栗林公園に寄る。

午前 10時。気象台の職員が開花を調べに来ていた。

 

     

 

全体として見ればまだまだな感じ。莟は固い。その中から五輪でも開けば開花宣言を発するらしい。

 

     

三人の職員が花が開いていないか調べている。この二~三日、公園へ職員は足を運んでいるという。

 

標準木の桜は北海道では蝦夷桜、本州では九州から青森まですべてソメイヨシノ。沖縄では避寒桜だそうだ。

 

> もう時間の問題ですね?     (^_-)-☆

> 次は午后三時に見に来ます。  ( ^)o(^ )

> じゃあ この膨らみかけた莟は開花五時間前と言ってもいいですか? (*^^)

そんな会話をした。

 

夜のニュースを観ていると

「高松地方は今日、桜の開花宣言をしました。去年より二日早く、例年より五日遅れでした」とアナウンサーが告げていた。

 

             箱松の上に花散る一二輪 

 

 

 

 

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   空気感

2019-03-23 11:44:02 | 俳句

     

久しぶりに猫の顔を見に行く。

家から手前1キロの場所で車を降ろしてもらい、いつも歩いていた散歩道をぶらぶらと行く。 山桜がほんのちらほらと開きかけている。 去年は毎日この山の花の咲き具合を写真に収めたまのだ。

溜池があり、残る鴨らしい家族がいる。

  よく見るとこの鴨は20センチもあるだろうか?小さく帰るには少し無理な体長みたいだ。子鴨だ。

  その鴨を囲むように、14~5羽の鴨がいる。人間社会の子供に対する親らしからぬ人がいる中で、鴨の親子、家族愛に心が癒される。

           棟上げの槌音響く春の鴨

           残る鴨この風この里去りがたし

           春の沼子鴨思へばこそばゆし

 

       

お知り合いの家の白木蓮が盛りだ。 去年は何回もこの木の下に行った。我が家のベランダから望むこともできる。 私の知っている限り、この白木蓮が今まで観た中では、三国一番、年輪をかさね花びらも大きく、立派だと思う。

この白蓮が咲くと、あすこには蕗の薹、あの径には土筆と菫、などなどこの辺りの散歩コースを飾る花々が思い浮かぶ。

なぜか屋島と空気の匂いが違うことに気づく。 緑や土、懐かしい香が鼻をつく。畑や田圃が多いからか、野の香だ。

           風さやぐ内なる傷を白木蓮 

           陋屋の借景ひと時花の山

これから花の間は毎日志度通いに。 讃岐一の山桜の山を家から見るぞ。

      

 

 

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