老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

   大晦日徒然

2017-12-31 20:11:58 | 俳句

    

 先日、父祖のお墓参りに行く。
帰りの車の中での夫との会話。

「高松の子になってしまったね」
「そう、どうしてこうなったのか」

 故郷に帰りそびれてしまった。
夫の転勤で高松へ来た。夫の実家は、商業向きの家で、こちらに居る時は、商店として、遊ばすのはもったいなくて、貸し家としていた。
高松で夫は定年となり、まだ貸している家には帰れなかった。
スローライフにあこがれていた私は 海の見える家を終の棲家?と決めた。

そんなこんなで、高松の子になってしまった。
今年も終わろうとしている。
ここ数年は、お節料理は、デパート、近所の魚や、ちょっと名の知れた料亭、ホテルに注文をしている。
近所の魚やが去年はよかったので、今年もと注文をした。
それが、大きく何店舗にも発展をし、チエーン店を増やしていると思っていたら、届いたお節は「紀文」の製作をしたもの。
小奇麗で、見た目はきれいだけれど、ホテルやデパートのと少しも変わらない。

失敗、失敗。
家族と、息子夫婦が食べるほんに少量で済む。
来年も元気でどこのお節にするか、楽しみが?増えた。

取敢えず、夫婦して、このまま元気でいたいのが、来年の希望である。

写真は 玉藻城。
ここ、松平さまの領民になったか。
せいぜい元気でいて、散策に行こう。

 しりとり俳句から   

         寒稽古瀬戸の海背に弓を引く

         雪を行く遍路それからは知らぬ

         笹子鳴く注連替えている札所

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やっと正面から

2017-12-30 23:17:33 | 俳句

 今年は父親がわりであった兄を亡くした。

そんな日もブログを休まずに書いた。

何故?

正面から悲しみに向きあえなかった。

ほんとうに悲しいときは、涙も出ないし、事実を受けいれるというか、思考がなくなる。
悲しみが大きく深いと内に籠らせて、声に出したり、文章を書いたりすることも出来ない。何も無かったと思いこんでいる。

 半年を過ぎた頃から、そう、もういないのだと、古い思い出や、最後の日々を冷静に考えることができだした。

俳句に詠んだ「父」の表現は「兄」のことだった。

早くに亡くなった父の記憶はあまり無く、歳の離れた長兄が父親がわりとして、大切に我儘いっぱいの私を懐深く育ててくれたのだった。

 正月の仕度は今年はパス。

買い物に行っても注連飾りや鏡餅の前は素通り。年賀状も、、、

今は兄の死の淋しさと悲しみを自然体で受けとめている自分に気づく。

 兄は読書家だった。
沢山の蔵書を旦那寺が引き取って下さり、兄の名前をつけた「N文庫」として寺の一室に設けて下さっている。

< 兄ちゃん、兄ちゃんの事をログに書くことは後にも先にもこれ一回と思います。大切な 兄ちゃんは そして母さんも、「H子」は大人になりきれずにいつまでも我儘のし放題だ、もう少し謙虚に真摯に生きよ、とそっちで言っているのが、聞えてきます。>

    🍒    たらちねの作る餅花まな裏に

    🍒    福寿草生家は今も箱階段

    🍒    兄が搗き母が杵とり餅を搗く

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     忙しい合間をぬって

2017-12-29 14:26:51 | 俳句

         

 夫がガラケーから、スマホに変えた。
使い方が難しいといいながら、一生懸命、スマホを楽しむ練習をしている。

 それを見てスマホのカバーを作ってあげた。
年末の忙しい合間を見付けて、男性むきのカバーを縫った。

      

 アップリケにちょうど良い面白い柄の布を見つけた。模様が気にいった。簡単なアップリケだが、有るのと無いのでは見栄えが違ってくる。

 

しりとり俳句から

     🍒    これやこは猫の髭なり冬座敷.   (冬座敷)

      🍒    ねえ薬飲まなきゃ駄目よ炬燵猫.     (薬)

     🍒    オブラートに包む散薬返り花.     (包む)

      🍒    潮の香のしたる流木浜焚火.      (火)

      🍒    冬麗や鏡のやうな池の面.     (冬)

     🍒    青芝に日矢射す的場始めかな    (青)

 未だ今日を入れて今年は三日も残っている。
「も」と言う私は盆も正月も無い主婦失格の人間みたいだ。
普通だと「もう&後」と言うであろう。

ストーブの上で おでん が煮えている。

     🍒    下茹の大根透きゆく夕しぐれ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

   待合室

2017-12-28 10:47:51 | 俳句

今日まで目薬がきれかけているのに、眼医者に来る暇がなかった。  

思っていたように今日は、今年最後の診察日。

待合室は冬休みの学生で、、、、と思っていたが、閑散としている。

前回、ここへ来た時は驚いた、。

受付も看護師も、スタッフが全員変わっていた。受付と看護師で10人はいるだろうに、、、

段取りが前に比べて悪くなっている。

それにしても、全員が入れ替わるなんて、想像力が働く。

悪い方に!

今日も患者が減った感じがする。

 

        待合室のガラスブロック冬日濃し

 

暖かい待合室だけれど、人間模様が渦を巻いている。

患者を呼ぶ、先生の声が小さい。元気がなさそう。うがちすぎか 😓

 

       室の花瞳孔ひらきゆく検査

 

瞳孔をひらく検査中。

この検査をした後は、お日さの中は歩けない。お日さまがまぶしく、何も見えなくなる。夫に手を引かれて

歩くことになる。

 

        目の検査待合室に年つまる

色々の検査機械での検査をした。次は、医師の診察を待つばかり。

小康状態が保たればよいとする。

 

        失明の危機をのりこへ去年今年

 

医師の診察が終わった。

小康状態だ。始めて、半年後でよい予約になった。まずひと安心だ。

 

 

         窓を打つ北風眼底の検査室

 

待合室で書き上げた。待時間の有効利用。

 

 

 

 

  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     忙中閑あり

2017-12-27 17:31:43 | 俳句

      

 パソコンを覗いていたら、こんな記事が飛び込んできた。

 🎍 1月12日(金)に皇居で開かれる歌会始に古志会員の三玉一郎さんの歌が選ばれました。テレビ必見!

素晴らしい。
もちろんお逢いはしたことが無い。
が、沢山いる会員の中で 彼の名前は若手のホープとして知っている。

今年の12月号の投稿句から

    ☆   海を見る人をはなれず秋の風

    ☆   颱風はおのれの風にちぎれけり

    ☆   金秋は忘れしものの中にあり

 櫂先生は三句投句のうち三句選に
 大谷先生の投句には五句のうち四句 選に通っている。
皆さんが幾ら選に通ろうと、気にはかけたことはないけれど、改めて誌を繙いてみると彼はコンスタントに毎月、良い句を投句している。

 二年前の { 第6回恋の俳句大賞 }
     
     ☆   もういないあなたがふぶくさくらかな

良い句だ。読みかえせばしみじみと心にひびいてくる。終わった恋、去っていった彼の人を想う心情をあますことなく詠っている。

彼は若い。どこまで伸びるか期待をしたい。大変楽しみである。

寒い一日だった。
父祖のお墓にお詣り行った。風が強く、何回も帽子を風に攫われるそうになった。
忙しい年の暮れだが、こんなニュースがブログの種をもたらした。
そして書いている。

何だ 私 は。窓ガラスの一枚でも拭けよ。

    🍒    ほうれん草畑へ帽子の飛んでゆく

    🍒    半鐘台墓地見下ろしてをりにけり 

    🍒    前方の車舞ひあげ冬落葉

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする