老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

遍路バス

2016-04-30 15:36:59 | 俳句
   🐢   夕遍路杖を頼りの蟹歩き

   🐢   子遍路が母の袖引くニッキ水

   🐢   野の起伏遍路うねりとなりて来る



我が街を走っている、巡回バス。
JRの駅を拠点に、西へ東へ町民を乗せて走っているが、町民はもとよりお遍路さんにも役だっている。
JRの列車を降りて、ここでバスに乗り変えると終点の結願寺まで行ける。高速バスを利用するお遍路さんには、高速バスのバス停に、隣りて停留所がある。



志度寺を、お参りしたお遍路さんは次の札所寺の長尾寺をお参りすると、いよいよ残るは結願寺の大窪寺のみとなる。

全ての遍路道を歩く人もいるが、このバスを利用しているお遍路さんも沢山いるみたいである。

このバスに乗って、ぼ~けっと大窪寺へ、ひとりでゆくこともある。
今は、春蝉が全山で鳴いている。鶯は勿論のこと。
檀家衆の手入れした牡丹の花盛り。
三門を潜って、本堂へ石段を登ると、藤棚があり、白藤とうす紫の藤が同時に咲いている。
私のように、車の運転のできぬ、私よりもっと老人がお友達と、お参りがてら、花を見にきている。さしずめ、柴又の帝釈天ほどでなくても、善男善女で賑わっている、老人の拠り所であるってことか?

   

   
   
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藤棚

2016-04-28 15:06:07 | 俳句

栗林公園の旧日暮亭の藤棚。

小雨が降っていたが栗林公園を訪れた。今は藤の花の見ごろである。
竹で編んだ戸をくぐると、旧日暮亭が。土日と祝日しかこの屋根の付いた潜り戸は開いていない。旧藩主も愛した亭は、綺麗に掃除が行き届き、何度訪れても心が休まる景色がある。紫雲山を借景に、赤壁を落ちる滝が見える。手入れされた竹林がある。燈籠や庭石の配置も計算し尽くされているのであろう。今日は藤棚に花房が垂れさがっていて、いつもは寂かな亭が華やいでいる。



この旧日暮亭は、藩政時代の古い地図にもはっきりと書かれているらしい。
山藤の一種の白藤は名残りの花が少しだけ咲いていた。



旧日暮亭と道を隔て、藤棚が在りこの藤棚の藤は今が盛りである。
雨のせいか観光客もいつもよりは少ない。砂利道を歩く足音が懐かしく感じる。


   🍏  通し鴨雨の水輪をほどきゆく

   🍎  藤の香の濃くあり雨の日暮亭

   🍏  藤棚に佇み雨の音聞きぬ

   🍎  藤波の雨に重たきうねりかな

   🍏  ざくざくと音す砂利径松の花



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葱の花

2016-04-27 14:50:52 | 俳句


散歩の途中で見つけた葱の花。
畑の隅に一坪ほどの囲いをして、葱の種を採るのであろう。六、七センチの大きさの真ん丸の葱の花が咲いている。

   

葱坊主が、葱の花に、そして種になる。
坊主の時は膜状の苞に包まれている。先が尖がっていて、私はこれを見ると、いつもイスラム寺院の尖塔を思い出す。
橋の欄干に付いている擬宝珠に似ているため、葱の擬宝と云い、坊主頭のようにも見えるため葱坊主と愛らしい名前が付いている。
この畑には葱坊主もあるのだけれど、もう鞠状の花になっているのがほとんどである。



近づいて見ていると、何か動いているものが。
蜜蜂が蜜を吸っているらしい。仲良く一匹づつが一つの花に止まっている。
蜜蜂が飛び交うときはぶんぶんと羽音がうるさいが、この蜂たちは羽音もたてず、静かに飛んできては去ってゆく。まことにおとなしい蜜蜂である。
この蜂たちが集めた、蜂蜜のお味はさてどんなかな~。

      

草が綺麗に刈られていたから、久しぶり、本当に久しぶり。海が見える丘に登って行った。
蜜蜂の巣箱が並んでいるではないか。
合点。


    ♡    保育所に隣る畑や葱坊主

    ♡    葱畑黄色い帽の子が通る

    ♡    葱の花媼なにやらひとりごつ
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ほとんどパソコン症候群

2016-04-26 10:50:03 | 俳句



朝起きると、もう夫は散歩に出かけて家にはいない。
三か月前くらいになるだろう。寒くて蒲団からでれぬ朝
「私は、もう晩年期になっている。これからは、寝たいときは寝て、起きたい時間に起きる。あなたは、健康優良児だから、朝の早いあなたに合わせたお付き合いは出来ない。好きにさせて。」と宣言した。
夜は十時がくると、白川夜船の夫、テレビを観たり、パソコンを打って、日によっては、次の日とまたがっている私の生活バランスとは合わない。

   

朝の食事は夫が用意をしてくれる。昼、夜は私が腕を振るう?
る。何も不平不満は双方に無し。うまくいっている。

それで朝一番に、夫が散歩から帰るまで、パソコンを覗いている。
一日の始まりがパソコンで、又合間、合間にパソコンを開いて、これではパソコン症候群といっても過言ではない。

しりとり俳句のチェック、昨日書いた自分のブログを読み返す。
しりとり俳句はスマホでと決めているから、家事の合間にチョコチョコと、車の中だったり、、、、勿論、パソコンでも投句はする。

断捨離と終活をやらなければならない齢になって、パソコンに向かう時間が多すぎるように思えるのだ。
今日は何も書くことが無い。反省をこめた、これでいいのかな~なのである。


   🍏   初めての留守番烏の子の鳴ける

   🍏   昔からバの付く正直さくらんぼ

   🍏   花大根ナカンダ浜に万葉碑
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選句のような?、、、

2016-04-25 15:22:42 | 俳句
めったに逢わぬ人に散歩の途中で出会い立ち話。
犬が生きていた時は、犬の名前で挨拶をしたものだ。
「殿ちゃん こんにちは。」
「ラブちゃん、お久しぶり。」なんて具合に。
どこの、どなたかも知らずに、、、。

今日逢った方々は、その時の顔見知り。一方はパピーちゃんと飼い主。
もう一方は殿と前後して亡くなった飼い主。
お互いに亡くなった犬の想い出話になる。
熊本の地震のことに、話が及ぶ。
ペットを飼っている人のことに。
大変だろう。諸々のことが。

             

しりとり俳句を選らばせてもらう。
様々の結社で、皆さん色々な作り方をしている。
私の独断で選句を楽しませてもらうから、良い句を落とすかも、悪しからず。まあ好きな句を選句することになる。

   🍀   リヒテルの指から春が走り出る   魁仙

   🍀   仔猫だき地震つづく夜の握ぎり飯   涼

   🍀   大阿蘇の想い出に春惜しみけり   ケイ

   🍀   地震の地へこころを繋ぐおぼろ月   らっこ

   🍀   花は葉にじき取れそうな乳歯かな   しぐれ

   🍀   食い足りて透通りたる春蚕かな   かげお

   🍀   公園に不登校の子花は葉に   ラスカル

   🍀   更けて夜の霧笛鳴りづめ鳴りつづけ   アネモネ

   🍀   春愁やマトリョーシカの卵型    菊子

   🍀   ゆく春を駆けてスホーの白い馬   ぴのこ

   🍀   襟立てて仰ぎみてゐる花かんば   むめこ

   🍀   島の子の集ふ港や吹き流し    陶子

   🍀   教室の窓にカーテン春暑し   紫苑

   🍀   なんじゃもんじゃ風にけぶってをりにけり   霜月 

   🍀   分水嶺より集落の遠霞   登美子

   🍀   昭和の日馬券蹴飛ばすハイヒール   灌木

   🍀   笹の葉のにほひゆかしき草だんご   猫髭


落とした句がたくさんあると思うが、あくまでお遊び。
今は解ってても、一年先、二年先で何を詠んだかと、思うのは外した。みんな独立をしている句。楽しかった。ちょと苦労も。こんなもんでしょ。

      

    


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