老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

      花海桐

2019-04-29 20:42:38 | 俳句

  

     

 

連休も三日目が終わった。

早く終わってくれ。どこへ行っても人、人、人。 混雑はいや。ただそれだけの理由。悪しからず。

 

相引川の堤に少し松の並木がある。 松並木を透かして、運動公園の建物が見える。その向うに屋島。

(写真に撮れば綺麗な景色だが、それほどでも?郷土愛があるなら、とっても素敵な散歩道と云うべかり。 散歩径としては上々の環境、勿論好きな径。)

俳句も写真も一瞬を切り取り、美しいものは、より美しくオーバーにアップをする。この写真も堤で一番に美しい数メートル。全体の前と後ろは?見ぬが花って事。 俳句だって例えば氷山。水面に表れた氷でなく海面に隠れた所を詠め、想像力を働かせと言うではないか。それと同じの松並木。郷土愛は人並以上にあるつもりだよ~ん。

 

     

 

競技場の周囲を巡る遊歩道に咲いている 海桐の花。

海桐の種類は?この海桐は芯が薄い紅色で、花びらもほんの少し大きめだ。

生け垣や庭木として特に海岸ぶちの蜑の家なぞで見かけることが多い。風雪に耐える強い性質の花なのだろう。

 

歳時記を見ていると、海に附かず離れずの例句ばかりだ。 ただ事俳句とかたずけるのは本意ではないが。  この感想も悪しからず。

 

           満潮に沈む鳥居や海桐咲く

           持て余す連休海桐に今日の雨

           海桐咲くサンダルの足砂まみれ 

 

そして自分に甘く、、、、、満潮、サンダルに砂、海からの連想ばかりだ、全く。

 

明日は連休の4日め。 雨だ。 行きたい場所はいっぱいあるが、どこも人、人だろうな~。  

 

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      麦の秋

2019-04-29 03:09:50 | 俳句

        

 

麦秋は言葉として好きだ。 俳句も詠みたいが、なかなか詠めぬ。

 

           伸びきほふ麦の穂風に光けり   

 

国道を渡って我が家の反対側の場所へ足を運んだ。

同じ町内だが、全く別の景色が広がっているのに驚いた。

麦畑がある。もう黄金色の波を打っている。

以前住んでいた時も、ここは歩いたことは無かった。こんなに近くにこんな風景があったとは。


     

 

こんな看板を見つけた。

昔で言うなら お産婆さんの看板。助産院である。

周囲は麦畑。大きな工場が立ち並んでいる。

タイムスリップをした感覚に陥った。

 

              通る人毎に鳴く犬麦の秋

 

しかし、いいな、いいな、明日からはこの辺りも散歩コースの一つに増やそう。

 

    

 

そして帰り道の事。

我が家から50メートル程の所に、1メートルを超えた青い葦のような植物があるのに気づいていた。はてさて何だろう?いつも疑問だった。

そこに、今日は畑を手入れしている男性がいた。

> これは何ですか?

> ライ麦です。麦茶にします。お菓子も作ります。いつも人さまから質問をされます。

だから私にも、植物の名前を言い使用法まで一気に説明をしてくれたのだ。同じように思っていた人が他にも何人もいたのだ。

 

      

 

畑は、駅まで五分、小学校まで7~8分、中学校まで5分。住宅街では、希少価値のある土地でライ麦を作っているだ。数少ない菜園兼ライ麦畑。今日は驚いたな。

 

今日は色々、、

麦畑では、映画の笠智衆や原節子の出演をしていた(麦秋)のシーンを思い、ライ麦畑では、サリンジャー の(ライ麦畑でつかまえて)の小説を思い、御産婆の看板を見て、子供の頃の近所のお産婆さんに思いを馳せた。

 

      🎏    鯉のぼりさても古りたる助産院

      🎏    想ひ出すことみな楽し麦の秋

 

      

 

 

 

 

 

 

 

 

        

 

 

       

 

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     草花の咲く 志度寺

2019-04-27 14:05:31 | 俳句

     

      

 

志度寺へ行く。

引越しをしてからは訪れていなかった。 猫ちゃんに餌をやり、志度寺へ。不信心で志度寺の花と、ここの花をみた後は港の防波堤の先の赤い燈台まで足を伸ばした、犬との散歩の想い出にひたりたかった。

防波堤を思いきり走り、燈台を一と巡りし、私が着くのを待っている 殿 の自慢そうな我が意を得たような顔が浮かぶ。

 

     

 

向うに見える山の後ろ側に、八栗寺 がある。

五つの岳の一つが崩れ残った四つの岳を背に八栗寺はある。

新緑の季節、ケーブルカーで登る。窓から鳥の囀りが聞こえる。

そんな 山の中にある八栗寺は札所の中でも街の中から少しの距離にありながら荘厳な感じの参道の札所寺だといつも思うこと。

 

あるボランテァの男性が話しかけてきた。

志度寺の五重の塔の、一番最上階の屋根に吊っている、四隅の一角の風鐸が落ちて、瓦屋根を割ったらしく、雨漏りがひどいらしい。

早目に屋根の応急処置をやらなければ、雨漏りの所から白アリが発生し、虫喰いが進み、外から見れば、何もないようだけれど、ああ心配だ心配だと言う。

なるほど、風鐸が無い屋根の先端が見える。

ここは志度湾からの風が強く、風に鳴っているカランカラン、、という音を私は好もしく聞いていたが、さもありなん、北風の強い日。颱風も、ここの五重の塔の建っている環境は決して建物にはやさしくない環境だ。

札所寺には普通、檀家が無い。 寺の維持管理に頭を悩ませていることがうかがえる。

 

        

 

五重の塔から少し離れた場所に 牡丹 が咲いていた。後ろには公衆電話が。最近はお遍路さんも携帯電話を持っているのがあたりまえ。この場所までも草が鬱蒼?と茂っていて、公衆電話電話はさてさて、利用をする人はいるのかな?

>  ああ、今、志度寺から。きれいに牡丹の花が咲いているよ     そんな電話を留守の家にかけた人もあったかも、、、、

 

   

 

境内には植物園のように、さまざまな種類の草花が咲いている。

毎日、ここを訪れ花を見て、2時間は過ごすというご婦人に逢った。

 

黄心樹の花。ライラック。 こでまり。 白い蘭と紫蘭。 椿。 藤。 雪餅草。 露草。 石楠花。 山吹。 キリシマ躑躅 、、、、 ラベンダー、、、、、すぐに名前の浮かばぬ花々がいっぱい咲いている。

 

       

 

春落葉を焚く煙が境内に満ちてきた。 幻想的な庭に早変わり。 志度でいると毎日訪れることができるけれど、今は旅人の気分。

  

     

私の一番すきな石の仏さま。お顔が優しい。

 

           結願寺の鐘のこだまや草朧

           濃山吹いざなはれ行く能楽堂

 

 

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讃岐東照宮    (躑躅の頃)

2019-04-26 09:57:52 | 俳句

   

 通常は屋島神社と呼ばれている 讃岐東照宮。 散歩コースに有りながら、階段を登らなくてはならぬから、いつも 下馬 の場所から東照宮を仰ぎ 二礼二拍をし、通りすぎていた。

霧島躑躅が綺麗だと聞く。

今は閉じてしまったが、葵亭なる茶房があって、そこの辺の躑躅を想像していた。

葵亭を過ぎ社務所まで石段を登る。

眼前に広ごった霧島躑躅の景。驚いた。

 

 霧島躑躅の真っ盛りだ。

こんな華やかな 屋島東照宮は初めてだ。

 

  

 

1651年、初代高松藩主の松平頼重が、東照大権現である徳川家康の神廟(東照宮)を建立したのが始まりの屋島神社。

宮脇村の本門寿院境内に山王権現としても尊崇され、1851年、8代高松藩主の松平頼儀が、屋島南嶺の麓に移した。  棟梁は左甚五郎の末裔、左利平忠能だ。

社務所から石段を数段登ると 神門 がある。ここから先は門が閉ざされていて本殿のある場所へは入ることができぬ。

(一度 家康さんの忌日に本殿でお詣りさせてもらったことがある。さすが立派な拝殿だった。)

この神門に施された、彫刻が甚五郎の末裔の棟梁の彫ったものによるのか、人々から称賛をされている。

  

  


      ✾     躑躅映ゆ大権現さまの忌なりけり

家康公の忌日は4月17日。

 

神門から下の社務所を見下ろす。

そこから、ずっと先の屋島の街並を望む。

 

     

国道から真っ直ぐに、昔のお成り道が通っている。

写真の道を左に曲がると、屋島神社へのドライブコースになっていて、東照宮に下にある、観光客に人気のうどん屋がある。 きっとこの東照宮はパスしているのだろうな。今の綺麗な躑躅の季節、見る価値が充分、それ以上だよ。

 

     ✾     逃水やお成道くる屋島籠

屋島詣での時、籠を使った人もあったとか。 お籠に乗った戦後の皇后陛下さまの為に整備された径が今では散歩道として四季折々を我々が楽しんでいる。(人づに聞いたから、、、真偽は定かではない。)

     

 

さて、俳句は一句も、、、

 

            改元にわきをる世情躑躅燃ゆ

            屋島嶺を降り来る風に今年竹

            ぢかにリュック置けば狼藉山の蟻    

 

     

 

    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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  (屋島の桜 その七)  残花

2019-04-25 21:42:47 | 俳句

    

 

屋島の四国村へ行く。

まさか、まだここの洋館の桜が残っているとは思いがけなかった。

 
漱石がイギリスへ留学をしていた時代の赤いポスト。
その頃のイギリスの街角にあった洋館かも知れない。ここでは喫茶店になっている。
 
 
                 
       

ここの桜は咲き始めの、もうすぐ満開だという時は薄緑の花だ。

> 思い出した、、、、ウコンサクラ だった。

それをかって見たことがあって、楽しみにしていたが、他の場所の桜を見ることが忙しく、ここの桜は見逃したと諦めていた。又来年と。。。

 

      

 

遠目に残っている桜が見えた。残花というべかり。

楊貴妃桜とも違うが八重、十重に花びらが重なっている。普通の牡丹桜とも又違う。

 

    

 

残っている花の固まったところは白に近かったり、ピンクが濃かったり、満開の時見たかったと、今さらに。。。

 

      🐢     見逃せる薄墨桜早やも葉に

 

最近、森林公園へ薄墨桜を見に行った時詠んだ句。

師の選は、ネットで得ている。

まさか屋島の桜の事を七回も書くとは思わなかった。残花の句は? 

 

        🌸     藤棚や主客は猫のおままごと

        🌸     泰山木の莟に灯し昼の窓

        🌸     来合わせて残花夕日に黄金して

 

遠足の子供達が四国村へ来ていた。

     

 

引率の先生方は大変だ。

「さあ 荷物を置いて座って、、、五分以内にトイレに行く人は行って来なさい」

おおきな声を張り上げて叫んでいる。

四年生か五年生といったところか。今が一番幸せな時かもしれぬ。

 

      🌸     遠足児水筒にもふ水無いよ

      🌸     遠足の列のしんがり遅れるな

 

しんがりの児を励ます先生が、、、。

       

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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