老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

 さようなら、、、、、 殿と姫の眠る家

2018-11-19 14:20:03 | 俳句

     

        (前から見ると)

 長い間お世話になった家。
犬と猫と夫婦の家で、大病を患い、犬が亡くなり、猫も二年後に亡くなった、想い出いっぱいの家であった。

 犬と散歩に出かけると、姫が内側の高い塀の上で私達の帰りを待っていた。


       

       (裏側からの感じ)

 お隣の若い息子さんは、植物が好きで、五年くらい前に植えた桜が大きく育ち、今は桜紅葉
が綺麗だ。
二階のベランダから、知り合いが果樹園の手入れに来ているのが見えると、お茶を持って、おしゃべりをしに行った。


      
 玄関脇の楓が紅葉になっている。
この木はここへ来てから植えたのだが大きくなりすぎて何回も剪定をした。

    

 紫陽花の葉が枯れかけて、今は美しい彩どりに。


      

 ひょっと見ると、零余子の実が。
隠れ蓑の木を伝って、山芋の蔓が伸びたのだろう。
どうして?
鳥が運んで来た実で色々な植物が大きくなった。

  

 新興の団地だった。

住みやすくあり又、頭の固い世間知らずの幸せな老人たちが多かった。
他人の事は決して言えぬが、自分をも含めて、エゴイスト達の例を挙げれば枚挙がなかった。
ブログに書かなかった事、、、知っているかな。腹の立つ事は多々あった。
隣付き合いが一番難しい。

 例えば昨日。
駐車場を持っている方が引越しの車の出入りがあるから、空いている駐車場を使うように言ってくれた。

しかし、「あの家」が、難しいから、静かに静かに、エンジンをふかし、扉の開け閉めも静かにと、、、
仲の良い関係と思っていたが、空いた土地で駐車場の経営をやっていると、この町内の街灯の使用料を払えと云われたり(これは知っていた)が、色々問題があるみたいだ。



さて、幸せの多い方が比率としては良いから、先ずお世話になりました。


           綿虫の飛び交ふ日和飛行雲

            撮りをれば次々綿虫近く来る

      

玄関の扉を開くと、屋根の間から、海が見える。
林芙美子の放浪記の一節がいつも浮かんだ。
尾道海峡こそ見えないが、私の放浪もここが最後の土地に。

明日からは新しくマンションで夫婦だけの生活に。。。。
「終の棲家だ~マンションが」、、、、夫が食卓でつぶやいた。

            雪蛍青し海が透け見える



      









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いろはにほへと さあ 俳句

2018-11-15 20:16:23 | 俳句



            水際より枯れの進みぬ蓮田かな

            くしゃくしゃと枯れ反故のやう蓮の葉

 蓮畑の枯れていた。淋しい景になった。 




          石蕗の花池の真中に石の庭    
 
            末枯の庭石蕗の黄の愛し
      

 

           落葉掻く走り根の上は五指を以て

           落葉掻くときに水掻く熊手かな



          けんけんぱ飛石を跳ぶ小春かな



           暇かこつ冬の梅見の茶店かな



           お茶室の屋根拭き替へる小六月

            池に映ゆ築山紅葉白き雲



            枯萩の叢より黄蝶とび出ずる

             冷えのぼりくる足裏生きてゐればこそ



             万両や俳句こころのほつほつと

昨日の栗林公園。
せっかく写真を撮ったのだから、プレバト並みに写真を見てハーイ一句。

はなから投句のできる句はない。
月並み結構、プレバト並みのお笑いで結構。
頭の体操をやったまで。
だって拾った命だもんな~。

昨日の公園で出会った人は、外国人が六割、日本の人が四割ってとこか。
閑散としていた。    
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     松手入れ

2018-11-14 11:29:04 | 俳句

   

 久しぶりに、栗林公園へ。
紅葉には少し早いと新聞の「紅葉便り」ではあったけれど、病院の帰りに寄る。

 昔、俳句を始めた頃、ある先輩が、月に一度の俳句会場に来る途中にある噴水を必ず一句詠むことにしている、見る度に状況は違うからそれを自分に課して勉強をしていると聞いたことがあった。

 紅葉に早いとて、この公園にはくる度に新しい発見がある。
噴水の先輩の言葉をいつも思い出しながら、一句を拾う努力はやっているのだが、、、、


         

 公園の入り口で、松手入れをやっていた。
距離を置いて、外国の方が見物をしている。
公園の入り口での松手入れに遇うのは、私も初めて。
(やってるな、やってるな、、、、)とは先ず思ったけれど。。。。句は?

     
              昨夜の雨残れる松の手入かな

 いつものコースと変えて、公園を左廻りに行くと、池の中に高い脚立を沈めて、松の手入れをやっている。

       
          


              命がけ脚立は水に松手入

          


 松の幹を削っている庭師さんがいた。
古い松の幹には、苔が覆っている。それを岩についた海藻を採るような道具で搔いているのかと思い、思いきって声をかけて
「何をやっているんですか?」と聞いてみた。
「これは、じんをきっています」との応え。
若い40才くらいの庭師さんだ。
「じんて?どのような字を書くのですか?」
「先輩が使っている言葉です。僕はカタカナで ジン と書いています」

枯れかけた松の枝を切った時、本当は切り口に防腐剤を塗るらしいし、それが松の為には最も良い方法だけれど、それでは松の風情は落ちる、それで自然に見えるように、枝に手入れを施して自分の思うように守ってゆきます」と説明をしてくれた。
「僕の遊び心です」
「じゃ、これからもこの木は貴方が専門で守り通すのですね」
「そうです、楽しみです」と会話が弾んだ。

    

              松手入遊びこころの一つ枝


 ジン は?職業用語らしい、半分理解はできたかな?

 
 公園のいたる所で、松手入れをやっている。
以前に聞いた事もあるが、毎日手入れをやって、一本の松は二年に一度しか順が回ってこないそうである。
それこそ、自分の好む松に目をかけて育むのは遊び心も出さなと思った次第。


         



             枝がくれ鋏の音す松手入       

        
              松手入人は樹に添ひ樹は人に

        
              松手入天辺誰の目もふれず


             松手入最敬礼を宮大工 


              松手入いつの頃より遠目癖 


 箸にも棒にもかからぬ吟行句。
言葉が多すぎる。説明?そしていつもの類想、くわばらくわばら。

 しかし、今日は松手入れに挑戦の吟行句。
明日は?何をテーマに挑戦句を!    


         


     
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シリアの牢は冷たかったろう

2018-11-10 21:28:59 | 俳句
  いつ死んでも覚悟は?やっぱりできていなかった。

四日間は原因不明の熱に悩まされ、食欲は全く無い。
夫が買ってきた、アイスクリームの美味しかったこと。
食べなくてはと、ヨーグルのカップを無理して食べる。
病院食には手をつけられない。

心臓検査までに、熱が下がればと、努力。
熱は努力をして下がるものではない。

が、幸いに、検査の時は熱は平熱になっていた。
血液検査の結果、体内のどこかが、熱の原因となる炎症があるからと CT の検査もやった。
その結果は待たずに心臓の検査を、、、。
救急車で来たのだけれど、検査の前日になって、いつもの主治医が突然現われて、
「葉さん、お久ぶりです。忙しくして申しわけないのですが、急遽今から、あなたの検査をやります」と。

検査室の順を待って、日がだいぶ経っていた。
救急の当日の医師が今回は主治医となってい、毎日何度も診てくださっていた。

前からの馴染みの医師が六日目に病室に来てくださったのだった。


どの医師も良心的に診てくださっているが、検査は一日でも早い方が良い。
診断が早ければ、治療方針もおのずと決まってくるからだ。

検査の結果は、去年の施術の跡は悪くなっていないとのこと。
燃えるような胸の痛みは他の逆流性胃炎などに原因があるからかもと薬で様子を見ることとなった。

お騒がせの患者だ、、、が痛みも熱も原因はあったにちがいが無い。苦しい日々が続いた。


熱が下がると、病室で俳句を考えたり、、、、

       
         病室のかげろひ十一月三日

この日は、俳誌の25周年大会が東京で行われている。
名もなく貧しい私は遠くから大会の成功を祈るのみ。
出席などは考えもしなかったが入院中の身を考えると少し淋しい。



         夫ならでは焼き芋の見舞かな

食欲の無い私のために、ほくほっかほっかの石焼き芋を持ってきてくれる。



         大嚏轟く真夜の病棟に

患者のどなたかの
嚏が病棟にひびき渡った。元気で結構だ。
一方で手術がおもわしくなくて、亡くなった患者さんもいた。


         手術台冷たシリアの牢思ふ

あたかもシリアで拘束をされていた安田さんが開放をされた。
かまびすしい「自己責任論」
それより先に命の重みを考えて欲しい。
最初に拘束された時点では、彼の責任のことも考えたけれど、今は命があったことを一番に、素直に喜んであげたい。
シリアの牢もさぞ冷たかっただろうと手術中に思った。


     
          朝日さす卓の新米退院す


点滴、枕頭台、看護師 、、、、   類想、類句、以外と詠むのは難しい。












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牡蠣啜る

2018-11-03 21:30:04 | 俳句
ベッドで、しばられている。
昨夜、救急車で、医大へ運ばれて来た。
検査をやりそのまま。。。

昨夜は胸が燃えるように熱く、何度も目が覚めた。

スマホで時間見ようとしてネット句会のページへ、

この苦しくて、辛い時、句会が、全没だとやりきれぬ。。。

特選と並選が一句づつ。

良かった。

タブレットの調子が悪く今やっと書けるように、、


🍓   古希にして四十肩とは牡蠣啜る

    並選に、、、

これ書いて、今夜は😵💤⤵であろうか、、、




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