老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

  残暑、、、草臥れて 書くこともない 

2017-08-29 10:18:30 | 俳句
         

 散歩の途中で葉が色づいている 猫じゃらしを見つけた。
空気や揺れている樹々に秋を感じる。
それは、古歌にもある 目にはさやかに見えねども そうなのである秋の気配が満ち満ちているのである。
 
         

 窓辺に鵙が来て鳴いている。
「チィ チィ チィ」
と二声三声 。
鵙にも笹鳴きがあるらしい。甲高い 鵙の声とは味が違う。まさに初鳴きの鵙が、ここ四五日鳴いている。
 それを句にしようと、あれこれ ひねっているが 句 にならない。

     🍒   初鵙や朝の水の美味いこと

     🍒   ほとばしる水に洗ひて秋の茄子

     🍒   別腹へいちじく四つをさめけり

     ☆   秋晴るるいつか飛ぶ夢風見鶏



    
       
  我が家の萩は終の萩。夏中咲き続けて、残る萩は薄い桃色になって一枝に。


⦅歌仙⦆は芳しくない付句に 捌手の師匠も匙を投げているのでは?

     十一 山上の修道院を月照らす   松太(月・秋)
   十二  ワイン造りの葡萄たわわに 杳平(秋)

    名残の裏へ。雑。

   【投句一覧】
    
    ◎ワイン造りの葡萄たわわ
     罪の色濃くかもす葡萄酒
     葡萄酒醸す音のかそけき
     葡萄酒醸す地下室の樽
     葡萄醸して美味きワインを
 
 十一 の付句に 葡萄を連想?した句がこれだけ出句された。
私の句もこの中にある。
同じマンネリ?、類想 がこれだけ並べば、さぞや呆れたであろう。
他の句も、師のお気に召した句はなかった。

 
 
  十二の句の付句が今日 列記をされていた。
お気に召されなかったらしく (再募集)となっている。

  > ワイン造りの葡萄たわわに
 『名残の裏』  初句を、頭が空になった時、考えよう。一日中。
   

      
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  昼のお弁当を買いに

2017-08-26 10:28:27 | 俳句
     

 開店前の 三越 の玄関。
あと二三分で開店という時間。
少し早いかなと思いつつ、お弁当を買いに三越へ来た。
暑いから、私達家庭と同じ 老夫婦に 暑さ見舞いで 昼の弁当でもと思い立ってのことだ。
駅弁か?三越か?
迷ったけれど、駅には駐車場が無いという理由だけで こっちに来てしまった。
御相伴で我々夫婦も、昼のお弁当を、厨仕事から離れるには、これだと、友人への思いやりと、私の為にもと来た訳である。
どうせなら、早い時間にお弁当を届けてあげれば、お昼を考えないですむと、開店早々に来たのである。

      

 三越の玄関には、トレードマーク のライオン像が鎮座をしている。
百獣の王 ライオン にあやかって、デパートの王を目指したのかもしれないが、このライオン像の前で朝市が立っていたこともある。

店員は上を向いて歩いていた。まるっきり サービス おもてなしを忘れたいた時代、ほんの(20年前くらいか)な?
私は自分を見失っている デパートの店長や店員は、ライオン像の前で 一束100円の野菜や果物を売る市が立っているのをどういうふうに考えているのか、心の中で笑っていた。
ライオン像と、農家さんの時期産の野菜らの市の立てっいる ギャップ がなんとも面白かった。
この頃のこのデパートは「お客様は神様です」の精神をどこかへ置き忘れて 成り上がり者が運営をしていた。
市場調査、世論や消費者の動きなど、どう思っていたのでしょうか。

 現在は 変身をしている。
ライオンが でんとお客様を迎えている。
社員教育もそこそこに、、、、
人影を感じると、下を向いたまま、事務仕事をしていて「いらっしゃいませ」と 声を発するけれど、顔は上げようとしない。忙しいのでしょう。そんな店員が大半ではあります。
テナントの店員?本採用の社員?などといらぬお節介を想いながら、ウインドショッピングをする私は意地悪婆なのである。

(二三日前の新聞に お客さまには声をかけずに、ゆっくりと自由に商品を選んもらうのが、親切 サービス だとも書いていたっけ)
それも一理ある。

 二家族分の 美味しい うな重とスイーツを買って帰りました。


       🍒     風死すや三越背負ふライオン像

       🍒     熱を帯びどでんと処暑のライオン像

       🍒     ウインドーは秋色旅を誘ひけり



 少しストレス解消のブログ。
勇んだ言葉が出てきたけれど、婆さまを モニターに 意見を聞いてみると、齢の興で悪いことは云わないよ  ( ^)o(^ )
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  夏も終わりの紫陽花

2017-08-25 21:15:12 | 俳句


 徳島から香川へ抜ける三頭トンネルを出るとすぐ 道の駅がある。
犬が生きていた時はここら辺りまで足を伸ばして 散歩に来た。

道の駅に沿って川が流れている。川に沿った遊歩道も幾たびか犬と歩いた。
しかし、紫陽花がこんなに今も美しく咲いているとは思いがけなかった。

      

    ☆    紫陽花に秋冷いたる信濃かな    杉田久女

何度もブログに書いたこの句がすぐ 思い浮かんだ。
車の中で温度計を見て、この山道は下界に比べて3~4度低いなどと云いながら走って来た。

      

     
200~300メートルは続いている紫陽花の道。
桃色系がほとんどの中に、はっと目を引く青い色の紫陽花が咲いている。

     

青にもピンクにも咲ききらぬまま、秋を迎えようとしている大輪の紫陽花もある。
薄い緑でういういしく、さて何色に咲こうかと迷っているような株もある。

     

 目を転じると青い山の上には筋をはいたような秋を感じさせる雲が。

     

      🍒     峠の名は猿坂秋の祭り笛

      🍒     瓢箪のような南瓜を売る茶店

      🍒     トレラーハウス秋の四葩に停めてあり

      ☆     木隠れに鳥居山田の実りをり

今日の句は四句。
句になっているか?いないか。どっちだっていい。
結社に投句できる出来ではない。当たり前 承知の助。
しかし 良いの。
言葉が出てきただけで。いくら語彙を思い出せるのかと、発想 の稽古。ガンバレ、老脳に活を入れよう。

楽しいドライブ。
暑い時は車に冷房をかけて走るのも一考。
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あっぱっぱ

2017-08-24 17:11:28 | 俳句
      

 あっぱっぱ は勿論 夏の季語。
簡単服とも云う。この季語が生まれたのは、戦前 大正期にさかのぼる。
安価な生地、浴衣の古など簡単な形で簡単に自分で仕立てたワンピースと、「日本大歳時記」に 高木晴子氏が季語の説明をしている。
夏の暑さから、解放をされた日本女性の 脱着物 衣服革命はここから始まったと記す。
 アッパッパは昭和初期の流行語で季語としても新しい。

> 女子が アッパッパ と称する下着一枚で戸外に出歩く 奇風 については、、、と 彼の永井荷風が⦅濹東綺譚⦆に書いている。

 最近の歳時記には 夏に着る衣服で、主に洋服。
サマードレス、白服、麻服 などなどと十把一絡げに書いているけれど、私の感じるところは、アッパッパは下着に近い簡単服と思っている。

     ★    簡単な体・簡単服の中     櫂未知子

 歳時記に載っている句ではこの句が唯一 アッパッパな人があっぱっぱな服を着て暑い物憂いときを、やるせなそうにすごしている姿が見える。


 その あっぱっぱ を又 又 又 縫い上げた。
数年前に買って仕舞こんでいた、 リバティープリント を見つけ出した。
小花のプリント模様の茶系統の色の生地である。
リバティープリントは流行が無く、昨今も洋服生地のコーナーに独立した場所に置いてある。

     
       (のうぜんかずらがまだ咲いている裏庭)

     ☆    あっぱっぱ酸いも甘いも噛みわけて

     ☆    デパ地下をわがもの顔であっぱっぱ

     ☆    あっぱっぱ切手の裏を舌でなめ

     ☆    暖簾から首だけ出してあっぱっぱ
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   青柿

2017-08-23 09:41:49 | 俳句

         

野良犬が餌を待っている果樹園に柿の木が三本植わっている。
6~7センチに育った青柿が餌を持って来るたび気になって 一句を詠ななと思いつつ日が過ぎてゆく。

      

この柿は種類が違うみたいだ。
一つには柿に四本の筋があり、も一つはつるつるののっぺりとした柿。
三本とも 渋柿。秋になって熟れても落ちるままにまかしている柿である。


青柿の例句を歳時記から、抽出をしてみた。
古い俳人の句ばかり。
現在、活躍している俳人はあまり詠んでいないようである。興味の無い季語、それとも吟行先でも見かけないのかな。

     ☆    うからみな愁しみもてり柿青く    角川源義

     ☆    青柿に山影移る天武陵    角川春樹   
            
     ☆    四角ばる青柿の面(つら)蟹に似て    高澤良一 

     ☆     柿青しと思ひつつ目はつむりけむ   加藤秋邨

     ☆    青柿に子盗ろの暮色下りてくる    佐野まもる

     ☆    青柿の家に集る無尽講    瀧澤伊代

      ☆    青柿のまた落つる夜の窯火守    佐野けい子

良い句はたくさんあって書ききれない。
吟行句もあるが、寺の名や旧居の名を入れ代えれば通じる句は 私としては ボツ。
どんな著明な俳人も多く残している吟行地の句はどれもいただけなかった。
春樹の 天武陵 くらいである。


昨日、今日 その駄目句も作れない。

     🍎    柿青しポストへ果樹園抜けてゆく

     🍎    母の忌や皆葉がくれの青き柿

     🍎    青柿の落つる昨日も今日も又

     🍎    盆の月薄く紅引く柿一つ

     







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