大阪水曜ほっと集談会一世です。
最近物忘れがひどい。
忘れないようにメモをしていた手帳も、無くしてしまう。
以前はそんな自分が嫌で嫌で仕方がなかった。
今は忘れることがありがたいと思うことがある。
長いサラリーマン生活で馬鹿な上司に言われた心ない言葉や配偶者や娘から責められた言葉が心の片隅から離れなかった。
いつも最前線で盾にされてきた感がある。
憎しみや怒りの感情を持ち続けることは精神衛生上よくない。
還暦以降そのような嫌な思い出もいつの間にか忘れている自分がいる。
さて、初めて私たちの自助グループに参加された方が神経質な性格を変えたい、神経質による症状を克服したいと思われるのは人情である。
ところが森田療法の学びを進めていくと実はこれは変えうるものでも克服するものでもなかったということがわかってくる。
次第に症状を取り去るエネルギーを目の前の家事や仕事や趣味に活かすようになってくる。
結果として日々やるべきことに集中している自分を発見する。
いつの間にか症状を忘れてしまっている。
願わくば、怒りの形相の配偶者の顔も永遠に忘れたい。
※今日の森田博士の言葉
不眠でも、赤面恐怖でも、なんでもこれを治そうと思う間はどうしても治らぬ。
治すことを断念し治すことを忘れたら治る。
これは私は思想の矛盾として説明してあることは、
皆さんのご承知のとおりです。
たとえば、岸辺の景色が(思想・観念という)水面に影を映すようなもので、観念の水がなければ、影という余計な物がなくて、ただ景色そのままの事実があるのみであります。
観念があるために余計な邪魔になるのである。
2024/10/21 一世