つるべ落とし

日没が随分早まってきた
まだ大丈夫と思っていると
みるみる暗くなってしまう

つるべが日常から無くなった現代

あっという間に暮れゆく
秋の夕暮れの感覚を
どう表現すればよいのでしょう

つるべ落とし

で通じる人は
どれくらいいるのでしょう

せっかく気付いたなら

体の調子の変化を
他人が先に気付くこともあるが
ほとんどの場合は当然本人が一番に気付く

ただし
変調に気付いた後に
医療機関を受診するまでの自覚にいたるかどうかは
別の問題

最近は
自覚がありながら
金銭的問題もあり
受診が随分遅れてしまう方がちらほら

手術不能の状況では
なかなか完治を目指すことは
難しい

深夜

病院で人が亡くなられるとき
身内の方
医師　看護師
がお部屋に入ったり出たりと
少し慌ただしくなる

時間帯が深夜だと
やはり病棟に音が響いていることだろう
他の病室の患者さんは
その状況を覗きに来たりはされないが
目の覚めた方は
病床でその様子を感じていることでしょう
中には明日のわが身と重ね
不安　恐怖　孤独　悲しみ　に襲われ
眠れなくなる方もおられるでしょう

生まれ
生き
いずれ旅立つ

当たり前のこととはいえ
やはり寂しいことです