Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

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ダンジーブログ

危機管理

2006-02-17 | 想い・雑感
 トリノオリンピックで、原田選手が20cmに泣いたと聞いたとき、おとぼけをまたやってしまったと思った。スポーツはルールという共通の土俵の上で戦うものである以上、それをはずれていたのであれば、最初から戦う資格が無いであろう。

 しかし、コーチがそれを咎めて、日本に帰れといったとの報道を見て、それは違うだろうとも感じた。オリンピックという場に立てば、そして特に戦いの前になれば、選手はかなりの緊張を強いられるであろう。それまでのいろいろな苦労や努力を思い浮かべたりもするだろう。過去のいやな記憶を思い出したりもするだろう。その選手の状態を客観的に見てあらゆる面でサポートしてあげるために、役員やコーチがいるのでは無いのだろうか。それを原田選手個人の責任にしてしまって良いはずがない。

 医療現場でもリスクマネージメント(危機管理)がよく話題になる。すべての領域でそうであろうが、人間は過ちを犯すものであるという前提に立ち、リスクを減らすためのシステムを作り上げる必要がある。それでもぽっかりと空いた穴をいくつもすり抜けて、大きな事故は起こってしまうことがあるのである。

 オリンピックに参加するのを国を挙げての行事と考えるならば、ルール違反を犯すというようなリスクに対しては、関係者をあげて、それが起こらないようなシステムを作るべきであろう。それなくして、選手個人のみを責めるというのは、有る意味卑怯な行為であろう。

 ここ数年、自己責任という言葉を良く聞く。確かにそういう面も有るだろう。しかし、それが上に立つものや、為政者の責任逃れに利用されるとしたら、大問題である。

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