Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

ひと

2006-02-18 | 想い・雑感
 外科医として責任を持って仕事を行うには、手術の技量を磨くことは当然として、手術前、手術後の診断、管理に関しての知識と経験が求められる。

 例えば胃癌の手術を受ける方がおられれば、呼吸器系、循環器系、内分泌系、神経系など、胃以外に何らかの問題を抱えている方が多い。手術前にそのような異常の管理を行うとともに、胃癌自体の進行度もなるべく正確に診断をつけておく必要がある。

 手術の後には、様々な合併症が起こりうる。手術に伴う出血も少量で、縫合不全が無くても、肺炎や不整脈その他多くの合併症が起きる可能性がある。その合併症を極力予防するとともに、もし起こってもなるべく早期に診断し直ちに治療へ移行する必要がある。

 退院後も、手術に伴う障害を少しでも少なくするように、また再発がないかなどを定期的に見ていく必要がある。

 一人の方の治療を完遂するには、多くのことを考える必要がある。

 そのような知識と経験を積み重ねようと、いろいろ工夫をしてきた。でもそれでも良い医師にはなれない。治療を受ける「人」を、「心」見つめ無ければならない。道は遠いなぁ。 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。