今からでも

喫煙が体によろしくないと聞いても
何十年も喫煙を続けてきた人は
今さら止めたってダメだろう　と思う
でもそんなことはないってことを示す論文が出た

ハイデルベルグにあるドイツの癌研究所からの発表で
日本を含む7カ国から発表された研究データを調べたとのこと
その結果高齢者でも
禁煙によって死亡リスクを低減できることが分かった

確かに喫煙歴のない人に比べれば
元喫煙者の死亡リスクは高いけど
現在も吸い続けている人に比べれば
死亡リスクがずっと低くなるようだ

良いと思うことは今からでも実行しよう
いくつになっても
今がこれからの人生で一番若いのだから

梅から桜

今年は梅から桜へ移る時に
あまり　間　がなかったような気がする

梅が咲いているなぁ
と思っていたのに
もう桜が咲き始めている

寒がっているうちに
もう春が駆けてくる

弁当作って
樹の下へ行く日にちを
早めに決めておかないと
例年のように
花見をしないままに終わってしまいそうだ

Biology

人の体は
基本的にたった20種類のアミノ酸を組み合わせて
タンパク質を作り出していく

たった２０種類だけど
二つをくっつけるだけで400種類
三つくっつければ8000種類の組み合わせが考えられる

そしてこのアミノ酸を数十個　数百個と組み合わせて作り出されるタンパク質となれば
もう無限と言える組み合わせが考えられる

そのアミノ酸の並び方と組み合わせを指示しているのが
遺伝子

考えれば考えるほど
その神秘　不可思議に
ワクワクしてくる

人は身の回りの自然を見つめて永遠や　いのちの不思議を感じるが
身のうちにある生命現象を見つめていても
人智を超えた物を感じる事ができる

健康寿命

はっきりした定義は知りませんが

寝たきりになったりせず
自立して健康に生活ができる年齢の平均を
健康寿命と呼ぶらしい

当然あちらの世界が近づくにつれ
体のあちこちが傷んでくる場合が多いだろうから
平均寿命より健康寿命のほうが短いであろうと予想できる

今回2010年のデータが厚生労働省から発表された

　　　　　　　男性　　　　女性
平均寿命　　79.55歳　　　86.3歳
健康寿命　　70.42歳　　　73.62歳
----------------------------------------
　差　　　　　約9年　　　　約13年

これを見ると
健康寿命を超えて
いろいろ苦労して生きる時間が
予想以上に長いことに驚く

腹八分で体を動かす
これを実行しただけでも
多少何とかなりそうな気もするが
なかなか大変です

野焼き

久住高原から阿蘇にかけて
広い草原が広がっているところが多い
この草原は数百年に渡り野焼きを行ってきたから
維持できているものだそうで
毎年早春の風物詩になっている

たまたまドライブで訪れると
道のすぐそばまで焼いている
その火の強さに驚いた

周囲には火をコントロールするために多くの人がおり
消防車も待機していた

野焼きを夜見ると幻想的だそうで
観光野焼きなるイベントもあるらしい

黄砂

バイクを走らせていると
鼻腔内になんとなく刺激を感じる

山の稜線が少し霞んでいる
黄砂がやって来ているようだ

黄禍
なんて言葉を
使ってみたくなる
まずいですね

共通

生きていると
いろいろな違いが気になる

でも生命科学とまではいかなくても
生物学の基本
中学で習うような理科の知識を持つだけでも
人同士の違いよりも
生命としての共通部分の多さに驚く

人の体にどんどん接近し
拡大していくと
ひとつの細胞にたどり着く

細胞という生命単位に目を向けると
人同士の共通項どころか
植物との相同性や
大腸菌との類似性の多さに圧倒される

物事を相対的にしか認識できないという人間の性で
違いばかりに目が向いてしまうが
生命の根底に流れる共通部分に目を向けるというのも
大切な見方　考え方であろう

相談しながら

調子が良いからと
抗がん剤の点滴を中止し
経口剤のみを服用したいと決心したTさん

点滴のお薬を加えたから効果が出ていることを説明したけれど
どうしても嫌だとのこと

でもやはり腫瘍マーカーは再上昇してきた
そのことをお伝えしたけれど
どのような治療を受けるかは
もう一週間考えるとのこと

どの治療を受けるかというのは
どう生きていきたいかと重なる
患者さんの選択は尊重します
付き合います

でもこの治療をしたいなぁ　勧めたいなぁということは
きちっと伝える

お互いの気持ちや考えを伝えながら
よい落としどころを見つけて
お互い付き合っていきましょう

求められること

日々の仕事を行っていく中で
自分なりに誠実に行動しているつもりだが
それが本当に患者さんの求めていることなのかどうか
よくわからなくなることもある

身につけてきた技術を発揮し
それを患者さんの治療に還元していくということを
ひたすらやっていることも大切だろうが
ほかにも求められていることがあるのではないかと
いつも思う

日常

日常からスパッと切り離された病室
全身に転移を起こした乳癌故に
その部屋が生活空間

長い闘病の中で
頭髪は抜け落ち
頭部に見える盛り上がった転移巣が悲しい

子供の創業式までは…

その思いのみで生を保っているようだ

テレビに　携帯に　iPod
日常から切り離されたわけではない
そこが日常
今を生きている

刻む

当たり前のように
時計は時を刻み
戻ることはおろか
立ち止まることすらしない

皆どんどん押され　押し出され
時が来れば
旅立つ

当たり前とはわかっているつもりだが
なんだかときに苦しくなる

時に　刻まれているような気分になる

進行が早い

腹膜播種を伴う大腸癌患者さん　30代
腸閉塞となったため
原発巣を切除した上で
食事が開始されたがほとんど食べられない
どうも播種巣が一気に増大しているため
腸のいろいろな場所が通過障害を起こし始めている

直ちに開始された抗癌剤治療
間に合ってくれて
退院できる日がやってくることを祈る

初コロッケ

初コロッケを作成した
お決まりのポテトコロッケ

具は牛ミンチのみ
芋は男爵いもがいいとか
男爵は
1907年頃イギリスからこの芋を持ち帰ったとされる
函館市郊外の農場主である川田男爵にちなんで名付けられたとか
ちょいと勉強した後

芋の芽を取り除き
皮を大雑把に向いていざ湯がき
適当なところで湯切りをし
さらに少し加熱して粉ふきに
少し冷まして押しつぶし放置

ここで牛ミンチを炒め
味付けをして
放置芋に投入
しゃもじでぐしゃぐしゃ
少しさめたところで成形
ここで疲れたのでしばらく放置
バイクを走らせたり　図書館に寄ったりした後

油を火にかけつつ
衣被せ作業を施行
１７０℃で短時間揚げ　で完成
初にしては上出来
家族にも高評価をいただきました

そのうち気が向いたら
具を考えてみますかね

街並み

全ては移ろうと分かっていても
記憶にある街並みが無くなっているのは
寂しさを感じる

かつて住んでいた場所を訪れ
大きなの変容の中から
僅かに記憶に引っかかるところを探し出しても
やはり街並みの記憶というのは
近所のおじさん　子犬　田んぼ　草花　お店　…
全部ひっくるめたものから醸し出される雰囲気である　時代である

どうしても
消えていくものなのでしょう
特に地方都市などは
時代という波のはしの方を被っただけで
大きく変わってしまうこともあるのでしょう

幼少時に過ごした場所に立っても
かつてそこにいたと実感するのが難しい

薄膜

天気がいいなあという日も
山を見上げるとその稜線が今ひとつくっきりと見えない
青空もなんとなく薄膜がかかっているように見える
黄砂なのか　花粉なのか　粒状物質なのか

小雨が降る日は
空気がキレイになるような気がして気持ちがいい
ところが
落ちてくる雨滴の中に化学物質が混じっているかもしれない
と思うとそうも言っていられない

空を見ていても
今ひとつ心が晴れない