~ 恩師の「心行の解説」より ~
先の続き・・・
この水もそうですね。
有難いことに蛇口をちょっとひねりますと、ジャーと水を出していただけます。
しかしこの水が無かったら生物の生存は絶対に許されないのです。
人間の肉体は七十数パーセントが水分でできていると聞いています。
遠心分離機にかけますと七割は水になって出ていってしまいます。
人間のこの肉体そのものも自然界の中の一物質としてこの世に生存を許されています。
水そのものも七十パーセントはH2Oの原子に帰ります。
もちろん脂肪とか蛋白質とかいろいろの他の物質もありますが、これらも全部原子に帰ります。
人間は死ぬと燃やして灰にしてしまって何も無くなってしまったなあと思うのですけれども、
焼場で燃やしてもらうと熱の作用によって七十パーセントの水は全部炎をと煙といっしょになって
蒸発するのですね。
自然の中に帰るのです。
土の中に埋めますと時間はかかりますが、やはり水となって土に帰っていきます。
しかし物質そのものは変わることなく、水は水として現実に残っているのですね。
私の住んでいる近くに火葬場がございます。
一昔前まで、低気圧の時などはむくむくと煙が出て地を這って流れますから、
皆「気持ち悪いな、いやだなあ」とおっしゃいます。
しかし人間が自然界へ帰った時はあの煙といっしょに空気中に水蒸気となって上がっていき、
それが万遍なく広がりますと、私たちはその空気を呼吸しますし、
またその水分が雨となって大地におりてきますと、
その水を戴いて生きてもいきます。
いってみれば人間の共食いをやっているわけです。
そんなことはないといいましてもこれは事実です。
燃やせば必ず空気中に帰りますし、それが水として大地に帰ってくるというように、
循環の法に従っています。
~ 感謝・合掌 ~