~ 恩師の「心行の解説」より ~
先の続き・・・
仏飯をお供えして、「ご先祖様どうぞ召し上がって下さい」と言ってはいけません。
ご先祖様には感謝と喜びをお供えするのです。
ご先祖様にどうぞと言ってお供えしますと「ここにおったらお供え物をしてくれから安心だなあ。
朝晩供えてくれるし、お経もあげてくれる、この仏壇の中におれば、
子孫は私たちのことをよくしてくれるから安心だ。
他へ行く必要はない」といって、極楽へ行くことを忘れてしまうのです。
そして仏壇の中へ居ついてしまわれますから仏壇は古くなると黒くなってきます。
「私の家は一生懸命お勤めをするから、ローソクの煤と、線香の煙とで真っ黒になっています」と、
自慢をなさっていますが、それは、拝めば拝むほど執着を残させることになるのです。
私がお参りをさせていただきますと、「先生、ローソクとお線香を焚かなくてもいいのですか」と言われますから、
「そんなものは関係ありません。立てたければ立てて下さい。
しかし、そういうものは要らないのです」と言って、ご先祖の諸霊にお話させてもらうのです。
ご先祖様が成仏される前の暗いお仏壇と、成仏された後の輝いたお仏壇の写真がそちらに
幾組か置いてありますが、ほんとうにたちまちにして光ってくるのです。
これは仏壇の中におられた方の霊を天上の世界へ送らさせていただいたら、お仏壇の中が
光ってくるようにできているのです。
毎月、祥月命日にお寺さんに参っていただいて、それがだんだん暗くなってくるのはおかしいことです。
成仏された後は、いくら黒くなっておりましても、古いお仏壇は古いなりに燦然と輝いてきます。
「まず執着を離して下さい。仏壇と極楽とは違う場所です」ということをお伝えするのです。
極楽へ行かないと成仏できませんから、仏壇にいてはいけないことをお伝えしまして、
次に、行く先が分かりましても、心に荷物をたくさん背負っておりますと重くて上がれませんから、
心の荷物をおろす方法をお伝えしたらいいのですね。
心の荷物は、何によって荷物になっているかをお話させてもらいます。
「心の荷物は、腹を立てること、怒り、妬み、謗り、愚痴、恨み、憎しみ、不安、恐怖、取越し苦労です。
また過去の苦しみを離さないでいること、貪欲、嘘、これらが心の荷物になっています。
この世に生活をした時をよく振り返って、自分の過ちに気付けば、心素直にしてその一つ一つをまことの神にお詫びしなさい。
その時、皆様の心は安らぎます。
そしてあの天上の光の世界に救われることができます」といって、反省させてあげたらいいのです。
見えない世界の方に、自分の人生を振り返って反省していただくのです。
~ 感謝・合掌 ~