~ 恩師の「心行の解説」より ~
今日は真夏の厳しい暑さの中をこうしてたくさんの方に集うていただきまして、
誠に有難うございます。
お互いに「心」について学べますことは、人間として生まれて最も尊いことでございます。
私たちの本質は心であり、肉体は仮のものでございまして、
この世を去る時には置いていかねばならないものです。
数多くある宗教は、現世利益を主としています。
お参りをして、病気を治して下さい、金持にして下さい、商売繁盛させて下さい、
家の中がうまくいくようにして下さいといってお祈りをします。
こういうお祈りをさせるのが宗教ですが、これらは全部消え去るべきもので、
あの世に帰る時に持って帰れないものに対しての欲望であり、ほんとうの幸せにつながりません。
ほんとうの幸せとは心の安らぎです。
心に安らぎがなければ、この世の生命が終わって見えない世界へ帰って行く時、
心のあり方が分からなしから、迷わざるをえません。
日頃から心を重くし自分の心を苦しめていますと、この世を去った時、
必ずその続きの世界へ帰って行くことになります。
この世で苦しければ、あの世へ行っても苦しみの世界が続くのです。
今の生活が心満たされたものであり、感謝の生活であり、
またご奉仕によって他の方々を生かす愛の実践をしておりましたら、
「ああ良かったなあ」という思いを持ってあの世へ帰りますから、
その思いの同じ世界へ帰っていくわけです。
「心」の勉強をしますと、だんだんと心が深くなり理解が深まっていき、
過去は過ぎ去ったもので、絶対に戻らないことがよく理解できます。
また未来はまだ来ておらないのですから、今の一瞬一瞬の心のあり方がいかに大事か、
この一瞬の積み重ねが、未来の自分の姿であることもよく分かってきます。
今の一瞬を自ら苦しめないように生きることが大切ではないかと思います。
~ 感謝・合掌 ~