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マルチェッロ、ベネデット Marcello リコーダーソナタ作品2−12

2019年12月08日 | リコーダー
 マルチェッロの作品2−12は、もちろん全音リコーダーピースを買っていた。ラソスキーがひどいのだろう、このピースはチャッコーナだけで、しかもあたかも12番はチャッコーナ独立の作品かのように書いてある。ひどい。コレッリの作品5の最後は長大なシャコンヌが独立していてそれはもちろんコレッリ自身のものだが、それを意識したのではないか。(いやわからないけど)
 実際はチャッコーナの前にアダージョ、8分の3拍子のメヌエット(アレグロ)、ガボット(アレグロ)、ラルゴがあり、でもあんまりおもしろくない。
 5楽章目がチャッコーナ。シャコンヌと書くと、バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番の荘重なものを思い出してしまうが、チャッコーナは「ラテン」な、軽いものらしい。(でもバッハのは実はチャッコーナなのだ。)
 マルチェッロも、そう思って吹くとギターやタンバリンの音が聞こえてくる気がする。そんなに難しくないし、たまに吹くには良い。

 マルチェロ、マルチェッロ、マルチェルロ


テレマン リコーダーソナタ ヘ短調 有名な?4つのソナタの3番目 

2019年11月30日 | リコーダー
 テレマン 、 ゲオルク・フィリップ  Telemann , Georg Philipp (1681-1767)
リコーダーソナタ ヘ短調 有名な?4つのソナタの3番目 
「忠実な音楽の師」にファゴットソナタとして収録されているが、indexにはリコーダーのソロとしても載っている。この、indexは隔週刊だった「忠実な音楽の師」をまとめたときにつけたのだろうか?
 どうも当時あるいはテレマンが、リコーダーとファゴットは同じようなもんだ、と思っていたらしく、この曲以外にも、これも有名なトラベルソ2本、リコーダー、通奏低音の4重奏曲(ターフェルムジーク第2集)のリコーダーもファゴットでもと書いてある。
 へ短調なのでとても難しい。難易度4〜5、つまり、多分僕は一生人前では吹けないだろう、と言うくらい難しい。でも、うまい人はたくさんいるもので、アマチュアが鮮やかに吹くのを何回か聴いた。
 asはgisより高いはずで、0123456(半開)の方がよいがb(フラット)asの連続だと難しく、23456を多用してしまう。その後、バロック時代のフィンガリングは、ドイツ式ともイギリス式(いわゆるバロック式)とも違うと言うことを知ったのだが、それでは上のb(フラット)は012346ではなく6は半開だというのだ。そうするとb-asは5だけ動かせばできるので簡単じゃないか。今のイギリス式の楽器でやっても意味はない、と思ったが、いや、実は実際やってみるとそんなに悪くない。というのはb(フラット)はフラットだから相当高くて良いのだ。
 4楽章vivaceはバロックのvivaceなんだからアレグロより遅くなければいけない。(速くてももちろん美しいが)速めのメヌエットくらいで奏すべきだ。

テレマン リコーダーソナタ 変ロ長調 有名な?4つのソナタの2番目 TWV41:B3

2019年11月25日 | リコーダー
 リコーダーで吹かれることが多く、録音ではヴィオラの演奏が多いように思うが、実際は忠実な音楽の師のなかにイ長調で、トラベルソとガンバのためのデュエット、または変ロ長調にしてヴィオラと通奏低音のためのデュエットとして収められている。さらにはリコーダーでは下のパート!をオクターブ、または2オクターブ上げて吹けるように記譜してある。
 だから、多くの現代譜面は上のパートをリコーダーで、下のパートを通奏低音にしているが、それはまったくテレマンの指示ではない。
 ぼくもその、上下入れ替えた形でやったことはない。やってみたい。さらに言うと一番最初に書いてあるトラベルソ版はイ長調なのだ。バロックの定石で三度上げてハ長調でもやれるはず(実際吹ける。あわせたわけではない。)で、楽譜を書き直すならそうすべきではないか。
 もっともそもそも、テレマンの印刷は楽譜の売り上げ、あるいは読者の便宜を考えていろいろな楽器でできるように作曲し、印刷は紙を節約するための、すばらしいパズル的な記譜なのだ。旋律楽器ならなんでもいいとテレマンは思っていたと思う。リコーダーデュエットで(オクターブ上下ではなく)同度でやってもきれいなのじゃあないか。
 すべてカノンになっている。難易度4。
 Largo,Allegro,Largo,Vivaceの4楽章。バロック時代のラルゴはそんなにゆっくりしない。アンダンテの少し遅いのがラルゴ。一方ヴィヴァーチェはあまり速くない。アンダンテとアレグロの中間くらい。テレマンって、とても叙情的なアダージョとか、狂気の疾走とか、ないのね。でもメリハリがないわけじゃないし、抑制がきいたメリハリはあって、これが人気の秘密かな。
 二楽章の後半はesのからんだ運指で、とてももつれる。でも替え指は使いたくない。

テレマン リコーダーソナタ ヘ長調TWV:41F2

2019年11月20日 | リコーダー
 テレマン 、 ゲオルク・フィリップ  Telemann , Georg Philipp (1681-1767)
リコーダーソナタ 4つのソナタ(忠実な音楽の師)から第1番 ヘ長調
 ずいぶん昔、大学の頃ほとんど最初に練習したリコーダーソナタなので、ちょっと思い入れがある。難易度3〜4
 CDの解説などにイタリア的と書いてあるが、要するに急緩急の3楽章だと言うことだ。そんなのたくさんあるじゃん、と思ったが案外少ない。バロック時代の標準はやはり急緩急緩の教会ソナタ(あるいは舞曲組曲=室内ソナタ)なのだと、実感した。
 3楽章(ジーグ)の終わりから2小節目にc''''(4点c)がある。014で出るが、下のc0123で十分美しいと思う。


リコーダーのレパートリー



テレマン 無伴奏フルートのためのファンタジー 7番 ニ長調→ヘ長調

2019年11月18日 | リコーダー
テレマン
無伴奏フルートのためのファンタジー
7番 ニ長調→ヘ長調
 7番はシャープ2個なのでリコーダーに三度上げるとフラット1つで、やりやすい。が、ひさしぶりにやってみて三度あげが下手くそになっている。たまには練習しないとなあ。トラベルソならやさしいと思えるオクターブを超える跳躍はリコーダーでは難しいなあ。今日は最低音もうまく出なくて下手くそだった。くそ。
 フランス風序曲とプレストの2楽章。2楽章のアウフタクトはスラーをかけてできるだけ全体としてプレストにすべきだと思う。

リコーダーのレパートリー

ゼンオンアルトリコーダー Giglio G-1A/415 購入

2019年10月31日 | リコーダー
 噂を聞いていたが、うかつだったもので、最近知り、購入した。
 プラスチックのa≒415のリコーダーなのだ。価格は1万円もするのだが、なにしろ、こういうのの金型を作るには億の金がかかるのだそうだ。1万本作っても1万円だよ。がんばった価格だと思う。
 昔々、やはり全音で、ブレッサンとステインズビーJrのモデルがプラスチックで発売されて、それはプラスチックで昔のオリジナルのレプリカを安く提供するすばらしい試みだったが、なかなか良いのだが、アルトは詰まってしょうがなかった。
 今回、モダンピッチの時もおそるおそる購入したのだが、今回の415も値段も値段だったし、ちょっと躊躇したのだが、買ってよかった。すばらしい。詰まらないし、ウィンドウェイの設計がうまくいっているのだろう、適度な抵抗があって音のコントロールに融通が利く。
 僕にとって、プラスチックはそこらへんに放っておいて、気が向いたらいつでも吹く楽器なので、組み立てて、リコーダー立てに立てて、もうしまわない。気が向いたら、もう2,3本買って、予備に、友達に415を体験させてアンサンブルをするために、あるいはそのうち売り切れてしまって二度と発売されなくならないように、とっておこうかなあ。

ヴィヴァルディ フルート協奏曲 ニ長調「ごしきひわ」

2019年10月27日 | リコーダー
ヴィヴァルディ Vivaldi,Antonio(1678-1741)
フルート協奏曲 ニ長調「ごしきひわ」 RV.428、作品10-3
 ごしきひわを吹いてみた。下のeが出てくるが楽しめる。リコーダーのものとは思えないが、いや元は三度上、と言うことはある?いや原曲だというRV90もほぼ同じ。下のeまで出てくるから、もともとトラベルソの曲ではないか。


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ボワモルティエ フルートデュエット作品1−2

2019年10月24日 | リコーダー
 2番 ト短調
 Allemanda( Gayment ), Courante , Rondeau , Gavotte の4楽章 フラット一つで書いてあるが、ト短調で実際はフラット二つ、リコーダーで短三度あげるとフラット5つ相当(というのはアルトの指で)になってしまう。長三度あげた方がシャープ二つになるのでやさしいか、と思ったのだが全然違う。そんなの全然できない。C管だと思って普通に吹くのの半音下なのだ。結局C管の指で吹くのが一番良さそうだ。
 ひととおり(独りで)吹いてみたが、フレンチGクレフをC管の指で吹くのが難しくて、どんな曲なのかわかりゃしない。(^^;)
 1番のアルマンドはGravementで2番はGaymentなのだが、その感じの違いを感じることすらできなかった。

ボワモルティエ フルートデュエット作品1 をリコーダーで

2019年10月19日 | リコーダー
ボワモルティエの作品1はフルートデュエットなので短3度あげればリコーダーデュエットにできる。だが、フレンチGクレフで書いてある!だからリコーダーはC管で普通のト音記号だと思って一個上をフラットを二つ増やして読む。この写真ならソソーミファソド、、、という感じ。ハ長調(シャープなし)。この方法が正当?な方法で、ヴォイスフルートなら、トラベルソともあわせられる。難しいが意外にできるもんだ。
 フレンチGクレフはヘ音記号の1オクターブ上なので、ヘ音記号だと思ってC管の指でも吹けるが全音分高くなる。
 アルトというかF管の指でそのまま読むと下がつかえてしまう。(これは当然でフルートというかトラベルソというかdまで出てくるからたいていいつでもつかえてしまう。)
 1番 ニ長調 
 Allemanda(Gravement) , Gayment , Gavotte , Lentement , Legerement の5楽章 
 基本的に1番2番フルートは対等で、模倣して始まるが、カノンやフーガというわけではないようだ。5楽章がちょっと変わった3/8で(ジーグではない)おもしろかった。

リコーダー協奏曲「夜」vivaldi

2019年10月17日 | リコーダー
ヴィヴァルディ Vivaldi,Antonio(1678-1741)
リコーダー協奏曲 ト短調「夜」(La notte)RV.439、作品10-2
「夜」ももちろんフルートというよりリコーダー協奏曲だ。だいたい作品10の頃、ヴィヴァルディはあんまりトラベルソのことをわかってなかったんじゃないかね?リコーダーのことは割とよくわかっていて、この曲も難しいけれど、いかにもリコーダーのための曲だ。それを多分、はやりのトラベルソのために出版すれば良いとそそのかされて、リコーダーとおんなじようなもんでしょ?笛だし、と流用したんだと思う。
 緩急緩急緩急の6楽章。最初低いGの連打で、当時の夜はどれだけ暗かったんだろうか、と思いながら吹く。2楽章は「幽霊」と言うらしいが、西洋の、この頃の幽霊のイメージがよくわからない。その後通奏低音抜きだったり「眠り」だったり、「四季」を思い出してしまう。
 全体として悪くないが、自分が協奏曲を吹く機会はもうなさそうだし、万一そんな機会が作れたとしてもヴィヴァルディは難しすぎるし、練習する気になれなくて、選ばない、すみません。

ブランデンブルク協奏曲第2番 BVW1047

2019年10月13日 | リコーダー
 バッハ、ヨハン・ゼバスチャン Bach , Johann Sebastian (1685-1750)
ブランデンブルク協奏曲第2番 BVW1047
 ブランデンブルクの2番はリコーダーとトランペット、ヴァイオリン、オーボエが独奏というなんともすごい編成の協奏曲だ。ほとんど演奏会で取り上げられないと思う。笛とトランペットが対等にわたりあえるはずがないが、実はバロックトランペットはとても小さい音量(も吹ける?)で、リコーダーとバランスがとれるのだ、というのを10年以上昔にラジオの解説で聞いたのだが、今でもあまり実演の話も、そもそもバロックトランペットの音量の話も聞かない。どうなっているのだろう。
 アマチュアとしてはカラオケとか「カラじゃないオケ」で楽しめる。






クヴァンツ Quantz,Johann joachimv ファンタジーとカプリース

2019年10月10日 | リコーダー
クヴァンツ Quantz,Johann joachimv
ファンタジーとカプリース
 フルート(トラベルソ)のための作品らしいが、短三度あげた物がショットから出ている。花岡和生のCDがある。
 練習になるし、面白いのだが、みんなフラットばっかりで、飽きる。そうかと言って、たまに吹くには難しい。ある程度ちゃんと、ということは、ある程度速くと言う意味でもあるが、吹かないと面白くない。トラベルソ版も出ているに違いなく、そちらを買って短三度あげる練習をすべきだったろうけれど、もう遅い。(でも安かったしなあ)

リコーダーのレパートリー



フリードリッヒ大王のためのソルフェージュ

2019年10月08日 | リコーダー

クヴァンツ Quantz,Johann joachim 
フリードリッヒ大王のためのソルフェージュ

 フリードリッヒ大王の「ソルフェージュ」あるいは「毎日の練習」はリュッツ=ヴェンターフェストの「上級者のためのリコーダー教本」に載っている何曲かをよく吹いていた。その後手に入れたのはブライトコプフ版で、100曲が調性順にまとめてある。モダンフルートを念頭に編集してあって、つまりハ長調からイ短調、ト長調と言う感じで並んでいる。トラベルソではニ長調あたりから始めるなり、気が向いたのを日々、吹くんだろう。
 リコーダー奏者は例の、短三度上げて吹けば、ほぼ全て吹ける。ただの練習曲でなくて、曲になっている。ほんの数小節の物も楽しめてすばらしい。
 5曲目に100曲中一度だけ、下のドが出てくる。トラベルソの最低音はdなのだが、フリードリッヒ大王の持っていたフルートの中には下のcまで出る楽器もあったのかな?
(有田正広によれば、バッハのロ短調ソナタの原曲であるト短調ソナタはオーボエの物ではなく、c管のフルートのための物だとのこと。)
 IMSLPにはファクシミリが登録されていて、それは本当に断片で、曲になっていない。それはそれで練習にはなるというか、練習のためのものだ。(2018/04/追記)


クヴァンツ トリオソナタ(フルートとリコーダー)ハ長調

2019年10月07日 | リコーダー
 有田正広が、クヴァンツを録音しようと思ってありったけの楽譜を吹いてみたけど、良い曲がない。しょうがないから、彼の作品と思われるフリードリッヒ大王の「ソルフェージュ」にした、と言うようなことを書いていて、印象的だった。僕はこのトリオソナタは傑作だと思う。メロディーが美しいし、トラベルソとリコーダーの個性も生かしてるし、バランスが良い。トラベルソとリコーダーの曲としては、この曲とテレマンのカルテットそれからドッペルコンチェルトしかない。
 1楽章、メロディーが美しい。2楽章、この八分音符の息の長いというか、息の続かないパッセージ。でも不可能じゃないし、機械的な音の連続の中に含まれる印象的なメロディー、キレイだなと思う。3楽章も綺麗だ。4楽章はヴィヴァーチェなんだからあまり速すぎず。でも3/8だし、多少速くても良いのかな。
 楽譜はHortus Musicus 60

パーセル「ムーア人の復讐」より

2019年10月03日 | リコーダー
 パーセル、ヘンリー Henry Purcell(1659- 1695)
「ムーア人の復讐」より
 パーセルのことは中学か高校か、教科書の巻末(どの教科書も暇になると最後のあたりとか見る(^^;)だったか、音楽室の向こうの天井の下に肖像がずらっと並んで張ってあるのを見たのかで知ったのだと思う。イギリス音楽史上最大の夭折した天才、みたいに書いてあるのだが、一曲も聴いたことがなかった。相当後までブリテンの青少年のための管弦楽入門に使われたテーマしか知らなかった。それはリコーダー用にもなっていて教科書に載っていたのだったか、ずいぶん練習したものだ。
 それこそ最近はオリジナルがずいぶん録音されていて、やっと、なるほど天才かもと思えるようになってきている。
 北御門文夫のリコーダー四重奏曲集に「ムーア人の復讐」よりRondou,Menuetto,Air,Gigue,Airが収められている。全部はやったことがないかもしれない。