
それよりも副題の「お金で読み解く生活と作品」の部分、いや、はっきり言って、漱石は作品も言動も金持ち嫌いを声高に表明しているけれど、漱石金持ちじゃないか、ついでに遺族もすごい印税もらってたくせに、シロートのくせに株なんかやって、失敗して落ちぶれてざまーみろ、って書いてあるわけじゃないけどそんな感情にあふれている。それこそ作品を緻密にたくさん引用していて、こんなこと書いてるけど、漱石は金持ちだ、こんなことも書いてるけど漱石の収入は庶民とは言えない、と、たいへんきびしく分析している。
なんかおかしい。