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最強のふたり 監督:エリック・トレダノ

2023年10月01日 | 映画・テレビ

 最強のふたりを見た。最高にすばらしかった。はっきり言ってこういうお涙ちょうだい的なのは好きじゃない。なぜ見ようと思ったのか不思議なくらいの設定だ。でもすばらしかった。
 wikiでは「頸髄損傷で体が不自由な富豪と、その介護人となった貧困層の移民の若者との交流を、ときにコミカルに描いたドラマ。」と言うのだが、最初からスピード感あふれ(って車で猛スピードで飛ばすところから始まるし)、湿っぽいところはなく、涙するところもなんかカラッとしている(と思う)。
 個人的には途中出てくる音楽会のシーンが、実にちゃんとした古楽で、だからスピード感ある演奏で、ヴィヴァルディ始め主人公ドリスの反応も楽しく、チェロはもちろん足の生えてないやつで、演奏もちょっと良くってその後のアースウィンド&ファイヤーも良いし、そうそうドリスの描いた絵もじつにそれらしくて良かった。絵のことはすばらしい絵という意味ではなく、その前のプロの絵もドリスのもいかにもそれらしい、金持ちにそう扱われそうな絵で、それが良かった。

 それからこれも個人的には「最強のふたり」という題名がすばらしく、本当に「最強」だと思う。すばらしい。
 原題の「Intouchables」(アントゥシャーブレ 英語ではアンタッチャブル)のことはよくわからない。ネットにいろいろあるがみんないいかげんなことを書いていると思う。英語のニュアンスだってよくわからない。そういえばアルカポネの映画もあったが、そのアンタッチャブルを意識しているのだろうか?それもわからない。そもそもあらゆるものがそうだが、作品の社会背景のことも実はよくわからないのだ。こんな極東地の果ての人間にわかるのかよ、と思われているのかもしれない。でもそれはそれで良いのだ。