ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『絶対零度/未解決事件特命捜査』2010

2019-07-04 12:00:06 | 刑事ドラマ HISTORY







 
2010年の春シーズン、フジテレビ系列の火曜夜10時枠で全11話が放映された刑事ドラマ。翌年春にスペシャル版、夏に第2シリーズ『絶対零度/特殊犯罪潜入捜査』(全11話) 、そして2018年には沢村一樹の主演による第3シリーズ『絶対零度/未然犯罪潜入捜査』(全10話) も放映されてます。

この第1シリーズは、現実の警視庁に新設された「コールドケース」をモデルとする「特命捜査対策室」に、新米刑事の上戸 彩が配属され、北大路欣也、杉本哲太、中原丈雄、山口紗弥加、北川弘美、宮迫博之らと未解決事件を捜査し、成長していく姿が描かれます。

放映当時は「ありきたりな設定のありきたりな人情捜査物」と思ってスルーしてたんだけど、今あらためて観るとけっこう面白い。それは多分、ここ数年の刑事ドラマ……に限らずTVドラマ全体が質を落としてるせいかと思われます。

偉そうな言い方をすれば、今よりは全然マシやん!って事です。本放映当時は凡庸に思えた作品が、今となっては眩しく見えてしまう。刑事物は特にそう。よりによってEXILEなんかと結婚しちゃう前の、上戸彩さんが輝いてる時期を捉えた作品としても貴重かと思います。

2014年の科学捜査ドラマ『ホワイト・ラボ』では鼻についた宮迫博之さんの二枚目気取り演技も、まだ本作ではそれほど浮いてません。やっぱり大根役者も使い方次第で、宮迫さんは謹慎させとくのが一番です。

翌年の第2シリーズはガラリと趣を変え、スリリングな潜入捜査が描かれましたが、これも当時はNHKの力作『外事警察』のパクリと思って私はスルーしてました。今観たらまた感じ方が違うかも知れません。

それだけ現在は、不作の時代。特に刑事ドラマはどん底のど真ん中……なら、まだ良いんです。後は上って行くしか無いから。

最悪なのは、どん底と思って観てる現在の番組を数年経ってから観直した時に、今より全然マシやん!って、また言わなきゃならないこと。

もしそうなったら、私は絶対にEXILEを許しません。
 
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『853/刑事・加茂信之介』2010

2019-07-04 00:00:15 | 刑事ドラマ HISTORY








 
2010年の冬シーズン、テレビ朝日系列の木曜夜8時「木曜ミステリー」枠で全8話が放映された刑事ドラマ。

『刑事貴族』シリーズと『相棒』で水谷 豊さんのサポートを長年務められた寺脇康文さんの、初となる連ドラ単独主演作って事で、並々ならぬ気迫が伝わって来ます。

犯人を射殺したことで所轄署へ左遷されてた昭和気質の熱血刑事・加茂伸之介が、10年振りに853(京都府警本部を指す隠語)の捜査一課にめでたく帰還するも、徹底した合理主義のエリート係長・武藤(田辺誠一)と全くソリが合わず、ことごとく対立し、孤立しちゃう。

そんな二人がぶつかり合いながら、互いを理解していく人間ドラマを軸にしつつ、型破りな加茂刑事の昭和テイスト溢れる熱血捜査が描かれていきます。

創り手が目指すものはズバリ、『太陽にほえろ!』オマージュかと思われます。寺脇さんの要望だったんでしょうか?

まずテーマ曲が「太陽にほえろ!メインテーマ」のイントロにそっくりだし、主人公が留置場から初出勤するシチュエーションも明らかにジーパン刑事(松田優作)へのオマージュ。ジーパンは無銭飲食でしたが、加茂刑事の場合は買春容疑w(そういう店とは知らずに飲んでてガサ入れを食らっちゃった)

加えて、係長すなわちボスのデスクを刑事たちが囲む捜査会議の構図(画像3枚目)が『太陽~』のそれ(通称Aポジ)とよく似てます。他の刑事ドラマがずっと避けて来た「太陽にほえろ!と似たようなこと」を今あえてやる理由って、オマージュ以外には考えられません。

そのせいか、ロケ場所も都会的スポットばかりで、わざわざ京都を舞台にした意味が解りませんw 登場人物たちも全員、標準語で喋ってるしw

こうして京都を舞台にしたドラマが定期的に創られるのは、背景が東京ばかりじゃ画的にマンネリなのと、京都の撮影所も(時代劇が激減した分、他のジャンルで)使ってあげないと経営が成り立たないとか、色んな理由があるんだろうと思います。

それはともかく、最近はあまり見かけなくなった熱血型のハミダシ刑事は、私にとって心地好いキャラクター。だけどやっぱり時代にそぐわなかったのか、残念なからシリーズ化には至りませんでした。

捜査一課の同僚刑事に富田靖子、菅原大吉、戸次重幸、林 剛史、新谷真弓、課長に金田明夫、といったレギュラーキャスト陣。セクシーショットは総務課婦警役の小川奈那さんです。
 
コメント (2)
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