先週はエンタメ界に激震が走るニュースが相次ぎ、私も心穏やかではいられませんでした。
まずはジャニーさんの訃報を待っていたかのように飛び出した、ジャニーズ事務所の圧力問題。だけど、移籍して行ったタレントを「干す」ように圧力をかける大手プロダクションのやり口は、もう一般的にもよく知られてる事なので、皆そんなには驚かなかったですよね。
それ以上に芸能界の闇を感じたのが吉本興業の闇営業問題で、会見を開いて事実を公表したいと懇願する当該タレントたちを、事務所の社長が圧力をかけて黙らせて来た、その理由がどうやら、そもそも件の暴力団と吉本興業とに繋がりがあった事実を隠蔽する為だったらしい、というどす黒さ。(記者会見が悪質タックル問題そっくりですね)
しかしこれもまぁ、驚きより「やっぱり芸能界ってそういう所なんだ」っていう妙な納得というか、もはや諦めの境地ですよね。芸能界に限らず、組織ってやつは大きくなればなるほど必ず腐っていく、権力を持った人間は必ずそれを振りかざす。その法則をあらためて確認させられただけの話。
それより何よりの激震が、戦後最悪の放火殺人と云われるこの事件。
それほどアニメは観ない私でも、京都アニメーションの名前は知ってました。複数のアニメファンの知り合いから、ハイクオリティーな作品を連発する凄い制作会社だと聞いてました。
もし『太陽にほえろ!』がまだ放映中だった頃に、その制作スタジオが放火され、何人ものメインスタッフが犠牲になり、作品のフィルムが全て焼失し、新作はおろか過去作品も二度と観られなくなったとしたら……
悲しいとか許せないとか、そんな言葉では言い尽くせない、絶望的な喪失感を私は味わったに違いなく、それに匹敵するほどの想いを今、多くのファンたちが抱えてるかと思うと胸が痛みます。
自分では何も生み出せない、才能のカケラも無いであろう空虚な輩が、小説をパクられたなどという被害妄想に取り憑かれたのがどうやら犯行動機らしく、その為に世界レベルで貴重な才能と作品たちが犠牲になってしまいました。
この1週間で起こった一連の騒動に共通するのは、誰かのエゴによる貴重な才能たちの損失で、それはすなわち多くの人々から夢や生き甲斐を奪うことにもなり、奪ったヤツをどう裁いても元には戻せません。
異常気象、災害、不祥事、高齢化、そして戦争への道。バカは永遠に後を絶ちません。いくら元号が変わったところで世の中はもう、破滅です。