ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『太陽にほえろ!』#368

2020-07-22 00:00:12 | 刑事ドラマ'70年代










 
☆第368話『事件の背景』(1979.8.17/脚本=小川英&柏倉敏之/監督=櫻井一孝)

前週の放映分(#367『跳べ!スニーカー』)でようやくスニーカー刑事(山下真司)のアクションが描かれ、急に思い出したように登場編における破天荒さを取り戻してくれました。

たぶん本来なら、そのエピソードが登場編の次に来る予定だったんでしょう。だけどボン殉職による喪失感を描くことが優先され、スニーカーは後回しにせざるを得なかった。

それが4年間も活躍して来たボンに対する、スタッフの愛着だったり感謝の気持ちの表れなんだとしたら、ファンとしては何も文句は言えません。ボンという存在を失って、特に仲の良かったゴリさんやロッキーがどんな思いをしてるのか、ファンなら知りたいですからね。

だから、なんだかんだと言いましたけど、#365と#366が暗い話になっちゃったのは仕方がない。そうしてボンをたっぷり追悼してくれた上で、#367でスニーカーのアクティブな活躍を描いて心機一転、ここからフレッシュな『太陽にほえろ!』がスタートしていれば何の問題も無かったんだと思います。

ところがこの#368で描かれたのは、長さん(下川辰平)の地道な捜査によって複雑な殺人事件の謎が解かれる、やっぱりちょっと小難しいお話でした。

以降も半年に渡って地味なエピソードが延々と続き、アクションと呼べるアクションは沖縄ロケ編、つまりようやく制作陣が過ちに気づいて「スコッチ復帰」という切り札を出した#400の直前まで、ほとんど見られなくなります。

スニーカー登場編では40%あった視聴率が、その頃には実に半分の20%前後まで落ち込んでました。危なかった。本当に危なかった。もし裏番組『3年B組金八先生』が春の卒業式をもって終了せずにそのまま続いてたら、我らが『太陽~』は救世主ドックの登場を待たずして沈んでたかも知れません。

それはともかくとして、本エピソードは女子大生にモテモテの心理学教授(米倉斉加年)が、一見冴えない老刑事の長さんをナメてかかってたらトリック殺人を見事に暴かれちゃうという『刑事コロンボ』式の対決モノで、この時期にしてはまだ楽しめる内容でした。

教授本人が手を汚さず、赤い枝のナイフにトラウマを持つ若者を利用し、パブロフの犬の原理で間接的に殺人を果たすという手口も、リアリティーはともかく当時は斬新だったかも知れません。

ただ、やっぱり暗いし、地味だし、心理学をよく知らない若い世代(つまり当時の私たち)には解りづらかったんじゃないかと思います。

だから本来、ここでレビューしたくなる類のエピソードじゃないんだけど、事件の第一発見者で実は被害者の恋人だった喫茶店のウェイトレス=里見リエ役でゲスト出演された、竹田かほりさんのセクシーショットをどうしても載せなきゃいけないのでレビューしました。

かほりさんはちょっと前にレビューした#362『デイト・ヨコハマ』のゲスト=ナンシー・チェニーさんと一緒に、もうすぐ始まる松田優作さんのドラマ『探偵物語』でレギュラー出演される事になります。同じ日テレの番組ですから、もしかすると『太陽~』ゲストはテスト出演の意味合いがあったのかも知れません。
 


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1 コメント

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Unknown (ミスタークラッシュ)
2024-03-08 00:45:29
トリプルファイターの早瀬ユリ役の新山真弓さんを見れて最高です。
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