「逃亡者」と言えば、1963年から1967年まで放映された、アメリカのテレビドラマを思い出す。
小児科医リチャード・キンブル(デビット・ジャンセン)が、妻(ヘレン)と口論し、家を飛び出す。
帰宅したら、妻は殺害されていた。直前、キンブルは、家から飛び出す片腕の男を目撃していたが、キンブルは犯人として逮捕された。
護送される途中、列車の脱線事故で、キンブルは逃亡。
無実の罪を証明するため、真犯人を探す、30分のTVドラマであった。
医者の資格は剥奪されているので、無免許になるが、ドラマの中では適切な治療をし、関係する人たちからは、救いの手が差し伸べられる。
ジェラード警部の捜査の手から、寸前のところで逃れながら、街を移動するハラハラ、ドキドキのドラマであった。
今回、横浜地検川崎支部から逃亡した容疑者は、違う。
集団強姦などの疑いで逮捕された無職、杉本容疑者(20)が逃亡。
逃亡したので、全国に指名手配されてしまった。
強姦事件で、これほどメディアに取り上げられることはない。
TVでは、顔もはっきり映しだされた。
しかも、正面と側面からの写真。
逃亡したため、凶悪犯並みの扱われようとなった。
まぁ、地検の面目を潰したので、致し方ない。
神奈川県警の失態だったので、相当数の警察官が投入された。
この容疑者には、逃亡した場合の損得が計算できなかったようである。
一般市民の観点では、この強姦容疑者の顔が分かったので、良かったと言える。
この容疑者がどうかは、分からないが、一般的には、強姦する人は、その後もその手の犯罪を再発すると言われている。
結果、アメリカのTVドラマのようには、行かなかった。
自業自得と言える事件。
しかし、逃亡の代償は、大きかったと考える。
TVでも、当初から、交友関係で、間違いなく逮捕と言われていた。
最後の捕まり方を聞くと、幼い感じがした。
悪いことをして、捕まったら、観念し、服役すること。
無実であっても、逃走したら、駄目。
逃走して良かったのはTVドラマだけ。
ドラマだからできたストーリー。
その前に、決して悪いことはしないこと。