穂先を切った麦わらです。スイカの畝に敷きました。この上にツルを這わせます。スイカとトウモロコシはアライグマに一番ねらわれる作物です。カラスに穴をあけられたこともあります。カラスを防ぐには、二畝分の幅にツルを閉じ込めて、上にテグスを張りめぐらします。アライグマはそれでは防げないので、夜はラジオをつけるかあるいは動物ネットを張るか。
穂先のほうはいまデッキで日に干しています。カラカラになったらシートの上から踏みます。それでほとんどの粒は落ち、チクチク(穂のひげ)は折れます。それをフルイにかけて選別します。おそらく祖先が麦をつくりはじめたときもそんなやり方で収穫したでしょうね。
粒を焙煎して麦茶を飲み、チクチクを撒いて夜盗虫からゴマの芽を守る。さらに『根』は土をよくします。
写真はカボチャを植える予定の畝です。畦のすぐ下に大麦を植え、刈り取り、そのあとに堆肥・燻炭・鶏糞・有機石灰を入れて耕しました。ここの土は大麦が根を張りめぐらしたお陰で(一本の麦の根はシベリア鉄道の長さにもなるとか……ほんとかな)こまかくなりました。カボチャのツルは左の土手に這わせるつもりです。遊歩道の右はイチゴネットハウスで、もうすぐネットをはずします。今年の大豆は直播きしますから、二週間ほどハト対策にネットをつかうつもりです。
このカボチャの畝はうちの400坪の畑の中でも一等席です。一番東にあって朝日はよくあたるし、水はけはいいし(田んぼですが水が漏れるんです)、風もあたって涼しいし、見晴らしもいいし(「見晴らしがいい」と植物も気分がいいと思うのですがどうでしょうか)、申し分ありません。墓の下の土手をまわってイノシシ・狐・アライグマなどがやってくるのが難点です。そうそう。思い出しました。去年はカボチャがかじられていました。犯人はアライグマでした。檻を借りて仕掛けましたが野良猫と狐がかかっただけでした。
麦は捨てるところがありません。根も茎も穂先のヒゲもそしてもちろん麦の粒もすべてが役に立ちます。