古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

永田萠の絵を見ました。

2018年04月07日 04時43分06秒 | 古希からの田舎暮らし
 きのうは雨風がつよく、外の仕事はできません。思い立って、丹波市・植野美術館の『永田 萠 ー 夢見るチカラ ー 展』を見に出掛けました。
〈永田 萠〉の絵をどうして見たいのか。ぼくなりの思いがあります。

 日本からは、世界の多くの国々にたくさんの人が出掛け、家族と暮らしています。子どもがいるので現地には『日本人学校』があり、日本から学校の教師が派遣されています。(3年間の派遣です)30年くらい前のことですが、ある教師が、アジアの国の日本人学校に派遣されることになり、こうきかれました。
「もし本を持って行くとしたら、どんな本がいいですか」。
 あれこれ考えて3冊渡しました。
① 和辻哲郎 『古寺巡礼』 ……  大正7年(1918年)出版ですから今年で100年になります。文庫本しか入手できませんでした。奈良の寺寺の姿を伝える〈たしかな眼〉はいまも通用します。ぼくはこの本を繰り返し読んで、仏像とのつよい出会いがありました。いまも繰り返し読むに耐える本です。
② 犬養道子 『人間の大地』 …… 1983年(昭和58年)に出版された本です。日本にいたのでは想像もできない状況下で、生きようとする子どもたちとどう向き合うのか。この人の背筋をつらぬく心棒は、いま読んでも読者のこころを射ます。
③ 永田萠の『画集』 …… 日本を離れて異文化の中で長く生きていると、「現実からフッと浮き上がりたくなる」ことがあるのではないか。そんなとき、妖精の舞う現実離れのした絵をしばし見てほしい。書店であれこれ思案して、永田萠の小さな画集にしました。

 その永田萠の絵の展覧会がある。一度行ってみよう。というワケです。
 美術館の写真です。

 御影石の重厚な構え。建物に感動しました。こんな美術館だと絵も生きてきます。しばし永田萠の世界にひたり、三木に帰って「よかたん温泉」に。骨休めの一日になりました。
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