古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

また〈焼き芋ランチ〉にしました。

2021年10月29日 20時11分37秒 | 古希からの田舎暮らし
 昨日はよく働いたので今日は休養日です。裏山でたき火をして、〈焼き芋ランチ〉にしました。焼き芋ランチなら、野外で食べるのがオツなものですが、疲れていると面倒です。室内でふつうに食べました。

 ところで『世界三大紅葉樹』ってご存知ですか。ニシキギ/スズラン/モミジ/ですって。だれか勝手に言い出したことで「そんなモン知るか」と言われそうです。日本三景/世界三美人/なども「言ったもん勝ち」ですってね。賛同者が出るか出ないか。
 裏山に樹を植えはじめた頃「オーッ! 世界三大紅葉樹か。いいなー。植えてやろう」。いまからおもうとつまらないことをしました。
 ニシキギはいただきました。スズランは通販で買いました。モミジは篠山の多紀園芸店で鉢植えを買いました。
 三本の樹はよく育っています。でもほかにも紅葉するきれいな樹はあります。

 イタヤカエデという樹です。いま、いい色になっています。
 道子さんは『ちいさい秋みつけた』の歌に出てくる「♩~はぜの葉赤くて入日色」の〈はぜ〉がどんな色になるか知りたくて、裏山に植えました。いまは緑色ですが秋が深まると「入日色」になります。
 雑木林の里山で、こころがしっとりするのは、クヌギ/コナラ/の色づきです。あざやかな紅葉でない、「あー、秋だなー」という感じがなんとなくいい。もうすぐ、里山が「田舎に暮らすようになっていちばんこころうるおう」いろになります。
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〈文〉に感心しました。

2021年10月29日 03時23分54秒 | 古希からの田舎暮らし
 出久根達郎の短編小説を読んでいたら、こんな文章に出会いました。前後がわかるように、少し前から引用します。


 麻生さんが苦笑した。
「書名は忘れたが、催眠術じゃないのは確かだよ」
 私は、ひろった話をした。
「いろんな団体、人間がデモっていたからなあ。そんな本が落ちていても不思議はないよ」
 麻生さんが笑った。そして口癖でつけ加えた。「坊や、いっぺん遊びにこいよ」
 行った。
 運河沿いの木造アパートの一階に間借りしていた。陽気の良い季節だったが、水に面した側のガラス戸が閉じたきりで、 …… 。


《行った》という文に出会って、驚きました。前後の文で意味は伝わります。作家でもなかなか書けない文です。
 中学校に勤めていた頃、通勤の車を運転しながら『おはようパーソナリティー・道場洋三』をよく聞いていました。あるとき道場洋三がこんな文章を紹介して読みました。その文を書いた人を忘れましたが、大意を伝えます。

 私の文章を読んでいたら「三年の歳月が流れた」と自分で書いている。どうして「三年たった」と書かなかったのだろう。
 大いに反省した。

 朝日新聞の天声人語で、こんな文に出会ったことがあります。フランスの作家だったと思うのですが。
「文章は形容詞から腐る」
 夏目漱石の『吾輩は猫である』の冒頭の文。〈切れ味〉をあらためて思います。

 吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生まれたか頓と見當がつなぬ。 ……



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