前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

ハイドン ピアノ三重奏曲第10番変ホ長調 (第23番)

2011-02-27 20:56:29 | ハイドン先生の作品
ハイドン先生のピアノ三重奏曲全集より、第10番変ホ長調を聴きました。


ピアノ三重奏曲はピアノ・ソナタと同様のある問題があります。

それは、ハイドン先生の作品の分類に使われる「ホーボーケン番号」とは別に、
ハイドン研究で有名なロビンス・ランドン校訂による原典版の番号があることです。
CDを聴く際や、資料を読む際に間違えると、全く頓珍漢なことになります。


ピアノ三重奏曲第10番変ホ長調(ランドン版では第23番)は1785年の作、
交響曲でいうと第82番「熊」などが含まれる「パリ交響曲集」と大体同時期です。


この時代のピアノ三重奏曲というジャンルは、その後のものとはかなり違ったようです。
鍵盤楽器(クラヴィア)を中心にヴァイオリンとチェロはあくまでも伴奏で、
無くてもいいように書かれたもの(いわばクラヴィア・ソナタの一種)と、
3つの楽器のための三重奏曲として書かれたものが混在しているようです。


依頼主からの要望で、ヴァイオリンやチェロの伴奏楽器を後から追加したり、
クラヴィア曲を編曲したりということもあったのかもしれません。

"音楽を楽しむ=自分たちで演奏する"という時代であることを感じさせます。


また、作品の形式も2楽章のものが多いです。
第10番も2楽章です。冒頭から力強く主題が奏でられます。
展開部は短調に転じます。

第1楽章は3つの楽器がそれぞれ個性を発揮しているように感じますが
第2楽章はピアノ(クラヴィア)のパートだけでも成立するようにも聴こえます。
後期のピアノ・ソナタにこんな曲なかったかなあ・・・なんて。



ワーグナーの『ニーベルングの指環』は第2夜『ジークフリート』を聴き終わりました。
若干、満腹感を感じています。

例えるなら『指環』は、

 フォアグラの牛フィレ肉はさみ焼き トリュフソースとともに

といった料理でしょうか。
素晴らしく美味しいのですが毎日食べるのはちょっと・・・。

そんな時に聴くハイドン先生の室内楽は、まさに

 ご飯 味噌汁 焼き魚 納豆にお新香 お好みで味付け海苔も

といった和朝食です。

これなら毎朝いけますから。

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