11月22日(日)。曇りがちの空模様ながら,暑くも寒くもなく,それに風もなく,穏やかな一日になりました。最高気温は15℃あたりかな。市内のハイク実行委員会が主催する紅葉ハイキングに行ってきました。行く先は滋賀県の湖東三山。今回の目玉は,10㎞を歩いて三古刹を巡るところ。
湖東地方は鈴鹿山脈の丘陵が近江平野に接する境目にある,緩やかな土地です。そこを歩くということで,いたって歩きやすいという前宣伝でした。じっさい,心地よいほどの運動量,からだには適量の負担となりました。その報告をすこしだけ。
出発時刻は9時40分,出発地点は西明寺。途中,斧磨地区を通過。“よきとぎ”と読むそうで,その由来解説板が立てられていました。昔,父が斧(おの)のことを「よき」と呼んでいた思い出がかすかによみがえってきました。
緩やかな坂道を登り降りしながら,金剛輪寺に到着。連休で,マイカーやバスで訪れた観光客でごった返していました。
ここでしばらく見学休憩。わたしたち夫婦は,とにかく三重塔を見ておこうということでひたすら参道を歩いて,いちばん奥へ。この塔は,宮大工松浦昭次さんが中心になって再建がなされた貴重な建築物です。それは昭和50年代の初期のこと。じつは前日,松浦さんの著書『宮大工千年の手と技』を引っ張り出して,この部分を読み直していました。
この塔は室町時代に建立されたもので,その後三層めが失われて二層構造になり,さらに朽ち果てたまま無残な姿になっていました。それをわずかな手がかりをもとに復元していった経緯がごく簡潔にまとめられた文です。これを読んでから塔を見るのと,そうでないのとでは,ずいぶん印象が違ってくるはず。
じっさい,その美しいライン,みごとな姿にこころを奪われました。
昼食は依智秦氏古墳公園。田園の中にあって,古墳群がきれいに整理保存されているところです。知人と会話を交わしながら食べると,口にするご飯がいっそうおいしく感じられました。
食事が終わると,目的地の百済寺に向かいました。途中はずっとなだらかな丘陵が続いて,のんびりとした気持ちで歩いていきました。周りの山々の紅葉は,期待外れというか,そんなに見ごたえしないように感じました。どうやら例年になく暖かいというのと,晴れた日が少なかったという理由のようです。
午後2時40分に百済寺に着きました。そこは紅葉の名所とかで,またまた観光客の多いこと。しかし,見ごたえのする紅葉とまではいきませんでした。なんだか,中途半端な感じで,葉の散った木々,まだ緑の葉を付けたモミジが混在していました。
石垣がとくに有名とかで,そのことについて現地ガイドの方から説明をしていただきました。
帰路,道の駅で撮ったヒマワリ畑の風景を2枚載せておきます。やっぱり,旅先においても“自然となかよしおじさん”です。
帰宅したのは午後7時。実行委員会スタッフの皆さんのお世話で気持ちのよい汗を流せました。企画・実施のたいへんさを感じつつ,「いい(11)夫婦(22)の日」にこころに残る旅ができたことを嬉しく思っています。