11月23日(月)。 9月に植えたジャガイモ“アンデスレッド”の収穫日。
二度芋,つまりジャガイモは,一年に二度,夏と秋に収穫します。その,秋の収穫がやってきました。初めての栽培試みだったので,とてもたのしみでした。霜が降りたら品質がさっぱりダメになるので,地上部が枯れ始めたのを目安にして掘り起こしました。
じつはこれに先立つ数日前,今頃のイモでも味・食感は大丈夫か心配になって,試し掘りをして試食していました。結果は良好。なんら問題はありませんでした。それで,この日の掘り上げをたのしみにしていました。
茎が多めの株では,やはりイモが小さめです。それがたくさん入っていました。来春用の種イモにぴったりです。
茎が少ないもの,つまり,1本か2本のものは,大きめのイモができています。ジャガイモの栽培では,出芽期に芽欠きをして芽を2本程度にするのが基本です。したがって,この株は芽欠きの効果が現れているわけです。
一つの株に,ストロン(匐枝)が伸びている途中にある,あるいはイモができ始めている,そんな若い株がありました。掘り上げて観察すると,ストロンは種イモよりも上部の節から出ているのがわかります。それの付け根からは根が数本出ています。ジャガイモを栽培するときは,株に覆土を数回します。これは,ストロンが伸びるのを手助けするのに役立ちます。茎の地中部分は赤っぽくなっています。地上部は緑色です。ジャガイモの成長にかかる特徴的な姿が,ここに見られます。
作業が終わってイモを見ると, 結構収穫できたことがわかりました。よく考えてみると,ジャガイモのふるさとは南米の高地です。高地の冷涼な風土に適応して進化を遂げてきたわけで,わたしたちの地方に当てはめて考えれば,この程度の秋の気候ぐらい大したことはないということなのでしょう。
二度芋を栽培して印象づけられたのは,春から夏にかけて一度だけ栽培するより,二度栽培した方がより新鮮なイモを味わい続けることができるという点です。もちろん,品種によって二度栽培にふさわしいもの,そうでないものがありますが,アンデスレッドはふさわしい部類に入ります。ホッカイコガネは,今,実を観察している品種です。これも,実が順調に成長していることから考えると,二度栽培が可能かもしれません。
ジャガイモについて,また新しい視点が見えてきました。