2,3年前にこのマンサクで見かけたとき,強烈な印象を受けたことがよみがえります。花弁が幅2mmなので,体長はせいぜい5mmまで。色が初々しい黄緑。たぶんヒメアオズキンヨコバイでしょう。
よくもまあ目についたなあと,自分でもびっくりするぐらい目立たない小ささです。黄緑色をしているのは,若葉の周辺でくらしていることによるのでしょうか。そうなら,葉の汁を吸って栄養源にしているのでしょう。その話から類推すれば,ここにいるのは花の汁を吸うためと考えられます。実際,口器を花弁に突き立てているようにも見えます。
すこしだけ動いて位置を変えました。それでも,やっぱり口器を刺しているみたいです。
カメラを近づけると,その雰囲気を感じて葉の裏側に隠れることがありました。それで,撮影にはとても慎重にならざるを得ません。
逃げはしませんが,身を隠して安全を確保しようとする行動はウンカそのもの。大きさといい,色といい,かたちといい,ほんとうにふしぎな昆虫です。
数日後,同じ昆虫を1匹見かけました。ラッキーなことに,吸汁中の姿をとらえることができました。「ほ,ほーっ!」とうれしくなった瞬間です。この一枚を撮り終えたとき,さっと花弁の裏側に移動しました。貴重な画像となりました。