10月のある夕方。庭のタケに黒いものがあるように見えたので,正体を見ようと近づきました。すると,葉になにかがぶら下がっているようなのです。もっと近づいて確めました。
なんとそれは垂蛹だったのです。しかも,皮を通して中が見える状態になっています。つまり,羽化直前ということです。
とっさに思ったのは,ヒメウラナミジャノメの蛹ではないかということ。ただ,それらしい紋様には見えないのが問題。タケの葉裏にあるということは,近くのなにかを食草として育って来た証拠です。このタケ,植木鉢に植えているので,タケを食べていたのでは? でも,食痕らしきものがないのが問題。
ともかく,写真で記録。
その後,ネットで覆って,成虫が飛び去らないようにしました。これで正体がつかめるでしょう。
ところが……。翌朝。見てがっかり。この蛹は中がすでに空っぽ。羽化したのではなく,消滅していたのです。
正体のつかみようがなくなりました。