自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

コメツキムシとアリ

2017-09-13 | 昆虫

自宅庭の一画に砂利を敷き詰めたところがあります。そこを歩いていると,コメツキムシが歩きながら旋回しているのが目に留まりました。ほぼ同じコースを,それも大急ぎでなにやら困ったことでも起こっていそうな様子で動いているのでした。

確めようと思って近づいてみると,周りにはアリがいっぱい。コメツキムシはアカアシオオコメツキでしょうか。アリたちはコメツキムシの動きに応じて,それを追いかけるように集団移動していくのです。

 

「おやっ? これは集団で襲っているのかなあ?」。そう思いながら,しばらく観察。

 

砂利の間に入って身動きの取れなくなった瞬間,アリはコメツキムシのからだに取り付きました。顎を突き立てているものもありました。確かに襲っているのです。

 

かろうじてそこから脱すると,コメツキムシは前と同じように旋回。どうしてもっと遠くに移動しないのかふしぎでしかたありません。ときには,例によってペチーンと跳ぶこともありますが,それもせいぜい10cm程度。するとまた,アリたちが追いつきます。

そうこうしているうちに,コメツキムシは植木鉢の下の隙間に入ってしまいました。偶然のこととはいえ,たぶんそうなると身動きがとれなくなるはずです。

30分ほどしてから,鉢を動かして見てみました。コメツキムシはすっかり参ってじっとしたまま。アリはそれを楽々と襲っていました。コメツキムシはもうダメなのでしょうか。わたしには,相当なダメージを受けているとしか思えませんでした。

 

ところが,またペチーンと10cm跳んだのです。死力を絞って,といったふうです。しかし,石の窪みに入ったまま動きませんでした。当然のことながらアリは次々に襲いました。とうとういのちが絶えたにちがいありません。

 

これも自然の掟です。なるがままです。感傷を差しはさむ余地はありません。生きとし生けるものの宿命です。アリの攻撃性をまざまざと見せつけられた思いがします。硬い殻で身を包んだコメツキムシが,跳んで逃げようともがいても徒労に終わりました。わたしには驚異の出来事でした。 

 


ホトトギスに産付されたルリタテハの卵(続々)

2017-09-13 | ルリタテハ

9月11日(月)。産付までにはまだ時間がかかりそう。卵の中には,葉の表面から浮かんだ状態で産み付けられたものが。表面にはトライコームと呼ばれる毛状突起があるので,その影響を受けているのです。なんだか落っこちそうで,不安定。

 

傾いている卵も。チョウは,まさかこんなふうになるとは思いもしなかったことでしょう。

 

9月11日(月)。夕方,薄暗くなって,撮影。そのとき小雨が降っていました。

影が複雑です。生まれ来る幼虫のからだが出来上がっていきます。

 

宙に浮いた卵も変化していきます。

 

幼虫のからだが刻一刻完成に近づきます。

 

明日誕生するでしょう。

 


ヤマトシジミ,葉表の卵と孵化

2017-09-12 | ヤマトシジミ

ヤマトシジミはふつう,カタバミの葉裏に産卵します。ところが,なかにはほんの稀ですが表側に産み付けることがあります。

9月にはいって庭の草引きをしているとき,その例を見かけました。よく見ると,卵の一部が黒っぽくなっていました。これは間もなく生まれ出る幼虫の頭部です。ということは,観察を続けていると孵化が観察できるということです。

 

できたら超接写で撮影を試みたいと思い,様子を見守ることにしました。

やがて,卵の一部が開けられ,穴は溝となって円状に付けられていきます。これは,上側にある蓋を,缶詰を開けるのと同じ感じで切り取るためです。見ていると,労力がいってなかなか大変そう。

 

蓋をほぼ切り終えた(?)状態。 

 

「さあ,出るとしようか」。その瞬間。

 

からだをぐうっと曲げ,下向きに出ようとします。

 

出終えると,すぐ卵から離れるのでなく,殻の一部を食べ始めました。しかし,いずれの例も食べ尽くすということはありません。さっさと離れて行く例がほとんどなのです。この幼虫は味がお気に入りなのでしょうか。

 

結局適当に食べて,さっさと去って行きました。

日中に,これだけ容易に観察・撮影できるのはなんともハッピー! 

 


ジャノメチョウの産卵

2017-09-12 | 昆虫

竹は私の大好きな植物です。理由の一つは,竹はわたしが漉く紙の材料になるからです。そんなこともあって,庭にも何種かの竹を植えて育てています。

 

9月13日(月)。午後3時30分。この日はしごとは休み。たまたま竹を植えた庭にいたときのこと,ジャノメチョウが竹に関心を寄せてそこから遠ざかろうとしません。もしかすると,ヒメウラナミジャノメだったのかもしれません。動きを見ていると,どうやら産卵行動らしいのです。カメラを準備するゆとりはありません。動きを見守りました。すると,二度だけ竹の葉に降りるときがありました。舞い上がった後,「もしかするとほんとうに産卵したのかも」と思い,まずは確めることに。

葉の裏を見てみました。すると,真っ白な卵が一粒! 

 

もう一つの葉を見てみました。ありました。それも2個!

 

どんなかたちなんだろうと思い,接写撮影をしました。なんと,純白のまん丸い卵でした。表面はやや凹凸模様が見られます。直径は1mm足らず。

 

偶然とはいえ,なんとラッキーな目撃になったことでしょう。もちろん変化を見届けようと思っています。 

 


アカタテハの卵,その孵化(3)

2017-09-11 | アカタテハ

9月9日(土)。早朝。大異変が発生。卵の一部で,内部が真っ黒になっています。これまでの経験では,孵化まで至りそうにありません。でも,どうして?

 

 

下写真の卵にも異変が。幼虫の姿とはまったくつながりません。

 

 

うーん, 孵化間近とも思えません。どうしたのでしょう。読みが違っていました。

 

 

9月11日(月)。 結局,すべての卵が孵化に至りませんでした。こんなこともあるってことでしょうか。自然は厳しい! 未受精卵だったのかもしれません。

 

 


ホトトギスに産付されたルリタテハの卵(続)

2017-09-11 | ルリタテハ

9月9日(土)。早朝。葉に露が付いています。他に卵はないか,調べていきました。すると,あちこちに産み付けられていることがわかりました。

 

孵化にはまだしばらくかかりそうです。

 

中には,こんなふうに複数個産み付けらている例がありました。

 

びっくしたことに,孵化済みの例もありました。幼虫はいないか見ていきましたが,見当たりませんでした。

 

合計で10個以上見つかりました。どうやら卵は産付時が異なっていそうです。これは撮影には絶好のチャンスです。

 


モンシロチョウの産卵と孵化(2)

2017-09-10 | 昆虫

産付後,44時間が経過しました。朝の露は秋の始まりを告げているかのようです。

キャベツの葉の表にある卵です。

 

 

ブロッコリーの葉裏にある卵です。 

 

 

産付後,48時間経過。キャベツの葉の卵です。上ほど黄色が濃くなっています。

 

ブロッコリーの葉の方も同じです。

 

刻一刻孵化が近づいているようです。

 


ホトトギスに産付されたルリタテハの卵

2017-09-10 | ルリタテハ

庭の片隅にホトトギスが育っています。大きな株になっても,そのままにしています。もちろん,ルリタテハを呼び込むためです。

ルリタテハの卵はないか,ずっと気にしていたのですが,一向に見かけませんでした。今年はもうダメなのかなあと諦めかけていた矢先,卵が一つ見つかったのです。

9月8日(金)の夕刻でした。薄暗くなりかけていたので,大急ぎで卵を撮影しました。

 

見たところ,産み付けてから日が経っている模様です。

 

近寄って撮りました。確かに産付後,数日は経っています。

 

もっと近寄って撮りました。薄く影が見えかけています。

 

朝,改めてほかに卵はないか,探してみようと思います。 

 


モンシロチョウの産卵と孵化(1)

2017-09-09 | 昆虫

畑でブロッコリーの苗を植えたら,そこにさっそくモンシロチョウが飛来。ブロッコリーに産卵するのはいつものことなので,放っておくとアオムシが増え続け,退治するのがたいへん。それで,わたしはネットを被せてチョウが近づけないように防御しています。

 

 

卵を見ると,コーンを思い浮かべるかたちをしています。ふしぎなほどに見事で,美しく見えます。

 

ブロッコリーのすぐ傍に,キャベツが育っています。といっても,春から放置したままの株が夏を越したものです。放置しているのはモンシロチョウが産卵するようにと思ってのこと。案の定,そこに産卵しました。

 

この卵から生まれた幼虫は,そのままにしておくつもりです。これらの卵を超接写で撮っていくことにしました。

 

思ったようにうまくいくかなあ。 

 


アカタテハの卵,その孵化(2)

2017-09-09 | アカタテハ

9月8日(金)。早朝。内部の影がすいぶんはっきりしてきました。

 

この卵も同様。

 

これも。つまり,同じ個体が産み付けたか,別の個体ならほぼ同時期に産付したか,いずれかでしょう。

 

下部に影があります。

 

上部の影は頭部なのでしょう。

 

9月8日(金)。夕方。朝と比べて顕著な変化はありません。

 

明日か明後日あたりに孵化しそうです。観察も撮影も忙しくなりそう。