元ラーメン屋店主のツイート集

ラーメン屋を10年経営し、今は閉店し、介護士をしています。

楽しくなければ仕事じゃない・・・第5章・・・完結編

2008年01月21日 | 店主の人生哲学
「仕事」とは、職場の勤務時間だけが仕事では無いです。

「持ち帰り仕事」「飲みの付き合い」「接待」などの
話では無いです。

「仕事」に対し日常的に疑問を持ち、自分を高める為に、
勉強や研究などの努力を積むべきです。図書館や
インターネットで調べたりするのは勿論、自己成長
の為には先行投資で、専門書などを買って読むのも
大切です。そうやって、今の仕事について、もっと
深く、広く知る事から全て始まります。

この「仕事」への探究心は、社員だから、バイト
だから、パートだから・・と、社内位置が何処で
あるかは関係ありません。今の時代は、バイトだから
と軽作業、雑用ってのは殆ど無く、待遇面以外は
社員と何ら変わらない事も多いです。

特に、接客業、販売業、サービス業などは、客側から
すれば「バイト」「パート」「見習い」「店長」いず
れも関係ありません。客側から見ると一律「店員さん」
です。だから、店に出ている以上はプロ・フェッショナル
であるべきです。でも、残念ながら、商品知識が浅い人が
多すぎます。店内の全商品の特徴を深く理解していないま
でも、お客が求めている商品の配置場所程度は把握しておく
べきですし、店員用パソコンなどで一発で配置場所が分かるような
システムを作ったりの商品管理をすべきです。

昨日、友人が愚痴っていましたが
とあるショップに「万力」を買いに行った時、前買った棚に
無かったので、店員さんに「万力は何処ですか?」と
聞いたら、「万力って何ですか?」と聞き返され、説明したら
店員が「多分ありませんね。」と、言われたらしい。
無いはずは無いと思い、友人は自力で探し当て、さっきの
店員を捕まえ
「おい、あったやないか?何で探しもせんで無いとか言うとや。
あんた、こいで金もらいよっちゃろうもん。分からんとやったら
他の店員とかに聞いたらよかっちゃないと?あんた客舐めとっとや。」
とキレたらしい。

確かに友人が言う通りで、さっきまで「万力」って名前すら
知らなかった店員が、探す素振りすら見せず、勝手な判断で
「無い」とか言うのは、販売員失格です。

でも、こういう店員は多いです。多分、仕事に貪欲さが無く、
なるべく楽な作業で、「仕事が早く終わらないかなー」って
考えながら働いているイイ加減で、責任感が無い人でしょうね。

店で扱っている商品に興味が無いから、商品説明も出来ないし、
何処に何があるのかも分からないんだと思います。
前の章で書いた「与えられた仕事しかしない。それ以上は
出来ない」ロボット型、マニュアル型店員が急増しています。

ロボット型業務で「仕事の楽しさ」なんて生まれるはずもありません。

例えば、販売員さんなら、ありとあらゆる商品知識が詰まっていて、
商品の配置場所も完璧に理解していたら、仕事にも余裕が出て、
お客さんに満足してもらえた時、充実感にも成ります。また、陳列棚の
ディスプレーを変えたほうが利用しやすいとか、見栄えがいい
とか、お客さんの立場での、店の付加価値みたいな物も見えてきて、
店に対して自分のアイデアを言う事で、仕事が楽しくなり、
店も良くなります。

従業員が仕事を楽しみながらやると、会社の業績や業務展開にも反映
し、企業と従業員の双方が良い方向へと導かれます。

仕事が面白くない人からは、面白くない物しか生まれません。

何の仕事でも、上辺だけでは面白さは分かりません。
深く追求すると、どんな分野でも限りなく深いです。

スポーツや楽器など趣味の分野や、習い事でも、少しかじった
程度では「きつく」「面白くなく」「面倒」ですが、徐々に
チャレンジを続けていく事で、どんどん深みにはまってしまう
ものじゃないでしょうか?

誰にでも公平に1日は24時間で、1年は365日です(4年に
一度は閏年ですが)どう過ごすかで人間力の差がつきます。
ただ単に無意味に経過した1年にするのか、目標に向かい
継続的に積み重ねた1年にするのかは自分次第です。人生を
よりよく、充実させるには後者の生き方がいいと思います。

「働いたら負け」とか言っているニート諸君には共感して
もらえない内容だったと思いますが、僕の仕事に関する
考え方を長々書かせて頂きました。

楽しくなければ仕事じゃない・・・第4章

2008年01月21日 | 店主の人生哲学
仕事をするのに、採算、コスト、効率を第1優先順位
に考えたら、いい仕事は出来ないと思います。

今は量産主義で、多くの量を作り、多く売る会社が
「良い会社」と思われています。

物作りの原点「質の高い物」というのが希薄に成り
「大量生産」「低価格」が消費者にも好まれています。

「大量生産」では、専門技術者を有しない工場という
のが必要不可欠です。工場ラインの分担作業で、
人材派遣、バイト、パートなどの、初心者に即戦的
に対応出来るように、誰でも簡単に出来る作業に
なっています。だから、大手工場は幹部、チーフクラス
ぐらいだけが社員で、他はバイト、人材派遣、パート
で動いています。誰でも出来る作業、すなわち、変わり
はいくらでもいるって事です。

職人技の継承に5年、10年ってのは町工場には残って
いるかもしれませんが、大量生産工場では無くなって
いると思います。

大量生産の単純作業には、工員の「個性」「こだわり」
「アイデア」なんて求められていないので、発揮しよう
がありません。だから、大量生産社会により、仕事への
「やりがい」を見つけにくい世の中になったのかもしれ
ません。

我が家にある昭和40年代の扇風機はいまだに毎夏稼動
していて、回転数も今の扇風機とは比較に成らないぐらい
凄いです。今の家電品などは、低価格というだけで、
商品の質は明らかに低下しています。

使い捨て時代だから「それでいい」って消費者も多いの
かもしれませんが、すぐに壊れる不良品や欠陥品が
多すぎる気がします。

国内総生産GDPで、加盟国30ヶ国中、日本は18位
です。93年にはアメリカを超し、1位だった日本が
今では見るも無残です。もう日本を経済大国なんて言え
ません。先日、国会で大臣まで「日本は経済で一流では
無くなった」と発表していました。
そして、大量生産により、技術大国ですら無くなり
つつあります。

昨日、テレビで「秋葉原の新名物、カレー味ラムネ」と
紹介されていましたが、これの製造メーカーは、小さな
町工場です。でも「大手企業の商品は高品質。中小企業
の商品は質が悪い」という風潮のせいで、大手企業より
安い価格じゃ無いと買ってもらえなくなり、会社が傾き
かけたけど、大手工場がやらない味で起死回生をしました。

自営業や、中小企業は、大手の真似や、大手と同じ土俵で
は勝負に成らないので、大手企業には作れない技術力や
アイデアで大量生産のアンチテーゼをしてほしいです。

楽しくなければ仕事じゃない・・・第3章

2008年01月21日 | 店主の人生哲学
飲食店に限らず、物づくりの仕事は全て
(物作り以外も当てはまりますが)
「もっと良い物を作りたい」という気持ちは
重要で、その為に出来る限りの努力を積むべき
です。


「一を聞きて以て十を知る」と、言うように
少しの情報からでも多くの事に気づかないとい
けません。

例えば、1つの指示を与えられたら、その指示通りの
作業をこなすだけでは社会人として不十分です。
次の作業指示を与えられないと、仕事を探せないような
人は絶対に成長しません。受身ではなく、積極的に
仕事に取り組む姿勢が「楽しい仕事」の第1歩だと思い
ます。
「何も指示されなければ、何もしない」って人は
ロボットと一緒です。

僕も今まで色んな職場で後輩指導をしましたが
「一を聞きて以て0にする」(造語)人が多すぎます。
僕の作業手順を理解していないくせ「はい。はい。」
と返事し、作業をやらせてみると全く分かっていない
人がいます。

また、教える事が多く、品名や、配置場所
や、細かい作業なんて暗記はまず無理なので、僕が
「メモとか取っといた方がいいよ」とか言うと
「いや、いいっすよ。記憶力には自信あるっすから」
とか生意気言ってて、翌日には案の定、何にも覚えて
いない奴とか腹が立ちます。

「一を聞きて以て十を知る」って程求めないにしても、
教えた事、言った事は最低限覚えておくべきです。
同じ事を何度も教える程、暇な人は職場にはいないもの
です。

楽しくなければ仕事じゃない・・・第2章

2008年01月21日 | 店主の人生哲学
今の社会は「成果主義」「実力主義」「結果主義」であり
「過程」は評価対象には成りません。

結果がいかるものであっても、全力を出し切った事に
対しては悔いが無い。今回の悔しさは、次回に繋げよう。
と、言うのが、本来の日本人らしい考え方です。

結果はどうあれ、一生懸命にやるだけの事はやった事に
対しては、上の立場の者は途中経過を評価をしている
社会でした。(過去形)

しかし、売り上げ至上主義に成った今では、いかなる
手を使ってでも結果を出した者が評価される。

例えば、訪問販売のセールスマンが、お年寄り宅に
押し売りまがいの脅し商法で無理やり売りつけた場合でも、
お客さんが充分商品の良さを納得し「欲しい」と
思った人に売った場合でも、会社側は
「1個の商品が売れた」という同等評価をします。

結果主義になったから、世の中の価値観が歪んできている
と思います。

島田伸助が「親父が朝から晩まで汗だくになって1ヶ月で
稼いでいた額、俺は1時間のテレビ収録で稼いでいる。」とか
自慢していましたが、そんなのは比べるべきじゃありませんし、
それで親を見下すのは間違っています。

また、全うな仕事で稼いだ10万円と、ギャンブルで儲けた
10万円は、金銭的価値は同じでも、お金の重みの違いを
見誤ったら駄目です。

楽しくなければ仕事じゃない・・・第1章

2008年01月21日 | 店主の人生哲学
最近、友人の転職相談を受けていますが、友人が

「職種は何でもいいから、とにかく金さ。仕事に
充実とか夢とかもういいさ。金が全てさ。どんな
退屈な作業だっていい。将来見据えたら金がいるさ。」

と言う、夢も希望も無いような言葉に違和感を覚え、
その友人的な考え方が、今の日本が抱える社会的な
ストレスや、ニート問題にも繋がっているように
思え、今回は僕なりに「仕事」について真面目に
考えてみます。

今回は「楽しくなければ仕事じゃない」と、
楽観主義的なタイトルにしましたが、充実した人生
を歩むには「仕事を楽しむ」事は凄く重要な事だと
思います。

仕事をサボる、楽な事ばかりをするって意味では無く、
むしろ、その逆です。

常に目標を持ち、チャレンジし続けて、一定の成果を
達成し、仕事に自信を持つ事で、自分の仕事に誇りを
持てます。誇りを持って働くと、仕事は面白くなって
きます。

目先の「給料」「利益」「金」なんかに惑わされたり、
「安定性」「企業規模」「将来性」「ネームバリュー」
なんかで仕事を選ぶと「仕事がつまらない」
「仕事が苦しい」「仕事がつらい」と、ストレスだけ
を抱える悪循環の仕事に成りがちです。
仕事に何の意義も感じられないようなら、刑務所の
刑務作業や、強制労働と何ら変わりません。
「つらさ」の代償が給料ではありません。

今の世の中は「生きる為に仕事をする」って人が多すぎ
ます。仕事は生きる手段であると思い、仕事に「楽しさ」を
求める気すら無い人が多いです。そういう人は、出来れば
働きたくない人です。でも、生活の為や、世間体などで
嫌々働かざるおえないのでしょう。

かと言い「仕事をする為に生きている」ような、猛烈社員、
企業戦士でもつまんないです。やはり人生は、趣味や
プライベートも充実させて生き生きと出来ますし、
ハッピーな生活があり「いい仕事も出来ます」

次の項では、遊びや、趣味で得られる楽しさとは異なる、
仕事の達成感や喜びについて掘り下げてみます。