元ラーメン屋店主のツイート集

ラーメン屋を10年経営し、今は閉店し、介護士をしています。

風の谷のナウシカ

2009年11月25日 | 映画レビュー
この作品は、小学校の昼休みに放送部が、しょっちゅう
校内放送していました。

しかし、同級生らは次々インスパイアを受けている中、
僕は、内容がよく分からなかった。
このアニメの何が面白いのか理解できませんでした。

それ以来、ジブリ作品は、とりあえずは見ていますが、
「風の谷のナウシカ」は小学生以来、見ていませんでし
た。

過去の価値観を拭い去る為に、今、一度しっかり見てみ
る事にしました。

この映画のテーマは「人と植物と動物と虫との共存」だと
思います。人とは、私利私欲が時とし暴徒化し、自然破壊、
戦争すらも必要犠牲だと正当化します。

戦争とは、互いに自分が正義だと主張し、悪に立ち向かいます。
要は、何が正義で、何が悪かは、生活習慣や教育や文化などによる
国民性の価値観による曖昧なものであり、どちらも正義ではなく
戦争は悪なのです。

ラストシーンでは、巨大虫(オウム)対、人間という、自然の怒り
と人間の過ちの図式に見えました。

産業発展ばかりに目を向けていた日本も、ようやく円熟期に達し、
エコロジー精神に目覚めましたが、もはや手遅れ間近で、近年の
天災の暴徒は、人間が巻き起こした人災なのかもしれません。

ナウシカのような、人間と自然を共存に導く、深い愛と、強さを
持った救世主は現れるのだろうか?

全ての分野が日進月歩で発展し、人々の生活は明らかに便利に
なりましたが、人々の心は荒み、自分さえ良ければいいという
時代に成り、社会に適応できない人が増え、世界中が迷走し
ています。

こういった時代こそ「生きる」という意味を深く考え直し、
童心を取り戻し、太陽、雨、風、川、海、土、自然、虫、動物
などのありがたみと、お蔭様の精神を持ち、直接・間接的に
多くの物により生かされているという感謝を再認識出来る作品
でした。