オロンテスの担当の今日の役務は、燃料の事、小宴の事などで多忙を極めていた。オロンテスは、スダヌス浜頭からのいただきき物の食材に目を通した。思ったより量も多く、今が旬の魚介類が豊富であるのに目を見張った。また、野菜類もあるではないか。
『お~お、これはこれは、ありがたい!大層ないただき物だ。今日は、皆が喜ぶ。お~い、皆、ここへ来てくれ、作業について説明する』彼は、一同を見渡して、指示を出した。
『一同、よ~く見ろ!今日の食材はすごく多い、量も多い、品数も多い。シマひとつに30人足らずが集まる、大ざるに盛って各シマに配ってくれ。また、客人も結構な人数だ。今日は小宴というが、この土地の安泰の祈願、パリヌルスの祝勝の事もある。中身の濃い宴だ。しっかりと心して場を整えてくれ。判ったな』
『おうっ!』掛け声があがる。
『セレストス、気を引き締めて、監督して場を整えるのだ。いいな。ところで、焚き火のシマをいくつくらい作ったのだ?』
『はい、30余りです。薪も配り終えました』
『酒樽はいくつくらい配置した?』
『これは、30足らずです』
『調味の塩も各シマにおいたな、いいだろう。軍団長から指示が来た。場を見ながら、ひとつ骨を折ってくれ。適切な場所を選んで祭壇を造ってほしい、陽の沈む方角に向けてだ。急いでくれ。陽が沈む前、陽の高さがあの木のてっぺんくらいに来たら開宴する。儀式から始まる。判ったな』
『判りました』
セレストスは、作業を手伝ってくれるもの数人を引き連れて場へと急いだ。彼は、場の真ん中に立って場を見渡し、祭壇の場所を決めた。小宴の場は整っている、太陽の位置を確かめて開演までの時間を計った。彼は声をあげた。手伝い人たち一同に声をかけた。
『急ごう、時間が少ない。燃料の集積場に行って材料の調達から始める。行くぞ、ついてこい!』
彼は、歩きながら、祭壇のカタチを考えた。祭壇づくりの材料は適当な生木でくみ上げることにした。彼らは用材をその場で腰の剣をふるって調製した。場に戻り、縄で縛り、結わえて祭壇を作りげた。そして、祭壇の前には、いけにえの羊を裁く場も整えた。オロンテスが供物を整えて姿を見せた。
『おう、セレストス、なかなかいい!生木を使ってくみあげたか。いい出来ではないか。そして、いけにえの裁く場も作ってくれたのか。ありがとう』
彼らの作業風景を統領や客たちが場の遠くから眺めていた。
イリオネスが黒白2頭の羊を引いて、急ごしらえの祭壇のところに来てオロンテスに引き渡した。オロンテスは、羊を傍らの樹の幹につないだ。
『お~お、これはこれは、ありがたい!大層ないただき物だ。今日は、皆が喜ぶ。お~い、皆、ここへ来てくれ、作業について説明する』彼は、一同を見渡して、指示を出した。
『一同、よ~く見ろ!今日の食材はすごく多い、量も多い、品数も多い。シマひとつに30人足らずが集まる、大ざるに盛って各シマに配ってくれ。また、客人も結構な人数だ。今日は小宴というが、この土地の安泰の祈願、パリヌルスの祝勝の事もある。中身の濃い宴だ。しっかりと心して場を整えてくれ。判ったな』
『おうっ!』掛け声があがる。
『セレストス、気を引き締めて、監督して場を整えるのだ。いいな。ところで、焚き火のシマをいくつくらい作ったのだ?』
『はい、30余りです。薪も配り終えました』
『酒樽はいくつくらい配置した?』
『これは、30足らずです』
『調味の塩も各シマにおいたな、いいだろう。軍団長から指示が来た。場を見ながら、ひとつ骨を折ってくれ。適切な場所を選んで祭壇を造ってほしい、陽の沈む方角に向けてだ。急いでくれ。陽が沈む前、陽の高さがあの木のてっぺんくらいに来たら開宴する。儀式から始まる。判ったな』
『判りました』
セレストスは、作業を手伝ってくれるもの数人を引き連れて場へと急いだ。彼は、場の真ん中に立って場を見渡し、祭壇の場所を決めた。小宴の場は整っている、太陽の位置を確かめて開演までの時間を計った。彼は声をあげた。手伝い人たち一同に声をかけた。
『急ごう、時間が少ない。燃料の集積場に行って材料の調達から始める。行くぞ、ついてこい!』
彼は、歩きながら、祭壇のカタチを考えた。祭壇づくりの材料は適当な生木でくみ上げることにした。彼らは用材をその場で腰の剣をふるって調製した。場に戻り、縄で縛り、結わえて祭壇を作りげた。そして、祭壇の前には、いけにえの羊を裁く場も整えた。オロンテスが供物を整えて姿を見せた。
『おう、セレストス、なかなかいい!生木を使ってくみあげたか。いい出来ではないか。そして、いけにえの裁く場も作ってくれたのか。ありがとう』
彼らの作業風景を統領や客たちが場の遠くから眺めていた。
イリオネスが黒白2頭の羊を引いて、急ごしらえの祭壇のところに来てオロンテスに引き渡した。オロンテスは、羊を傍らの樹の幹につないだ。