『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  128

2013-10-21 12:46:03 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 『ワッハッハッ、お前、まっかっかじゃないか。しこたま飲んだのか』
 『そういうお前も真っ赤な顔じゃないか』
 『いや、今日の酒だが、いやにまわりが早い、お前そうは思わんか』
 酒が入っている杯をもって女が近づいてくる。
 『あんたら、何、話してんの。肴も結構うまいじゃん。酒もたらふく飲んだらいい、はい、これ』と言いながら酒が満杯の杯を両手で突き出した。二人はまじまじと女の顔を見つめた。
 『そうかよし、ありがとよ』
 二人は、女から受け取り、杯を口へ運んだ。
 『こりゃあ~、いいね!女が酒を進めてくれる。こんなことこれまであっためしがない。飲めと言ってつき出されたら受け取って飲む、いいね』
 『そういえば、そうだよな。よっしゃ飲もう。女、お前も飲め、何を食べたい?』
 『女、ほいっ、これだ。さっきまで生きていた羊の肉だ。これがうまいぞ』
 火でこんがり焼かれた羊肉。細工の雑な串にさされて火であぶられた羊肉だ。大きな葉っぱに盛られている塩を振りかけて女に手渡した。女は白い歯を見せて羊肉に噛みついた。
 『うう~つ!これはこれは旨いわ。いつもいつも魚ばっかり、久しぶりに口にする、肉って旨いね!』女が感動の言葉を吐いた。
 『ごちそうさま、旨かったわ。また後から来るね』
 女は片方の男の腰布の上から男のいち物に触れて、二人のそばを離れていった。
 『お~お、何だよ。そんなことされたら、物が大きくなるじゃねえか』
 彼は腰布をまくって股ぐらを覗き見た。それをみとめて、腰布をまくって片方の男に猛っておったている物を見せつけた。
 『お~お、ご立派な物だね』
 ここで会話を終えて二人は杯を口に運び酒を胃袋に飲み落とした。
 女に触られた男が口を開いた。
 『おい、お前、女をどう思う』と言いながら、飲みあっている男の股間に手を伸ばしてきた。彼の手が若者のいち物を握った。彼の予期していない出来事であった。