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裏千家 今日庵1 大玄関 抛筌齋(西陣散策15)

写真は、兜門

今日庵(こんにちあん)は、茶道三千家の1つ裏千家の家元邸内にあるお茶室です。
一般での拝観は不可です。
今回は2012年9/21のNHKカルチャー”茶室探訪~茶の湯空間の美~”の講座での模様です。

場所は堀川今出川のさらに北、堀川寺之内を寺之内通に右折します。
宝鏡寺の前を通過し、最初の左折路を左折して小川通を進みます。
表千家 不審菴を右手に通過し、左手に本法寺の楼門が見える右手に写真の今日庵の兜門があります。

拝観
正面の兜門から中に入ります。
右斜めに真っ直ぐ続く石畳のある露地庭園を歩くと、突き当りに大玄関があります。
一見3つの入口があり、1番右は貴人口、中央は通常の客用、1番左は家人用です。
貴人口と通常の客用の玄関の間は、柱から襖まで全てが取り外せて、1つの大きな玄関になります。
貴人が輿に乗って来られても、そのまま輿から内部に入れるようになっています
そして何気に貴人口と通常の客用の天井は、竹の船底天井(三角屋根のような状態)で風流です。

玄関から廊下を奥に進んだ最初の右手に、無色軒があります。
通常は最初に通されるお茶室です。
ここには大工が使った釘箱を棚に設えた“釘箱棚”があります。
当日は入口から見ただけで中には入っていません。

さらに廊下を進み、右手の寒雲亭、左手の溜精軒を過ぎると露地庭園が見えてきます。
ここを左に曲がり、突き当りにあるお茶室の抛筌齋(ほうせんさい)に入りました。

抛筌齋は部屋全体が1段高くなっています。
12畳なので大きめのお茶室です。
床の間前の2畳だけが畳の縁がきれいな色と模様になっています。
これを高麗縁(こうらいぶち)といい、これでさりげなく貴人座を示しています。
また床の間の鴨居(落とし掛け)が上座から順に低くなっているのも同様の効果を果たしています。

すべてのお部屋の襖がそうなのですが、引手が3つの石を散りばめた”への字”のような意匠で、これがまた風流です。




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