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裏千家 今日庵3 寒雲亭(西陣散策17)
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写真は、頂いたパンフレット(内部のカラー写真と解説が載っています)
廊下を戻り、最初に通過した“寒雲亭”(8畳)に入ります。
ここが1648年に造られており、今日庵で1番古いお茶室だそうです。
まず入口の上に櫛型の欄間があります。
これは後水尾天皇の中宮にして、徳川秀忠とお江の娘の東福門院から下賜されたものだそうです。
寒雲亭は書院造りですが、床の間と付書院を分けて格式を和らげているそうです。
また天井が貴人席の上が竿縁天井、その向いが平天井、縁側の下座が船底天井(三角形)と3種類に分かれており、真・行・草(茶道での格)を表しているそうです。
またここの襖絵は狩野探幽の描いた仙人の絵ですが、宗旦から描く許可がおりなかったそうです。
そこで探幽は宗旦の留守にサラサラと落書きしたそうです。
しかし描いている途中で宗旦が帰ってきて驚いた探幽は、入口の襖の仙人の手の左右を間違えて描いたそうです。
そこからこの襖を“手違いの襖”というそうです。よく見れば確かに親指の向きが逆です。
また富士山を逆さにしたような絵もあります。
これは宗旦があまり他人に頭を下げない人だったので、これなら頭を下げようと探幽が面白がって描いたそうです。
そしてここの外には露地庭園が拡がります。
常緑樹に囲まれ、足元は緑の苔と飛石、静けさが心を洗うようです。
右手には腰掛待合、正面に中門、そして左手に今日庵の外観が見えます。
今日庵の外観は聚楽土なので、赤っぽいですが、紅殻ほどではないです。
正面手前には“小袖の蹲踞”という平たい手水鉢が苔に埋もれるようにあります。
これは利休が秀吉から小袖を与えようとされた時に、庭石を欲しいと望み、小袖の代わりに賜ったからとも云われています。
他にもお茶室はありますが、今回見学したのは以上です。
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