NO32『ヨーガの四季』の表紙は尊星王像(三井寺法明院蔵)でした。
あの名だたる三井寺法明院と直接つながってもらいたい…という田原豊道先生の思いから、今年から尊星王供(星まつり)のお申込は直接ご自分でしていただくことになりました。
勿論、田原先生と私は毎年参詣しています。お陰様で、どんなことがあっても乗り越えてくることができました。
皆さんも、今年1年の幸せをお祈りしていただいたらいかがでしょう。
日時:平成25年 2月3日(日) 午前10時 三井寺法明院
護摩木冥加料 1,000円 当日ご参詣の方は5,000円(護摩木、食事を含む)お申込みとご送金は、直接下記へお願いします。
E-mail k-sen@sage.ocn.ne.jp
〒520―0036 大津市園城寺町246 法明院 電話 0775―22ー0680
法明院(名義 シゲノミエコ)ゆうちょ銀行 記号 14650 番号 8483431
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尊星王供(星まつり)とは…
田原豊道先生にご説明いただきましょう。
▲現代のヨーガ学習者の師父、ウッヅ博士は、昭和10年(1935)1月14日に東京(帝国ホテル)で昇天されました。琵琶湖畔にある三井寺の法明院にその供養塔があります。これは、我々ヨーガ学習者の先達である岸本英夫博士や姉崎正治博士など第一級の学者たちの寄金によって造られたものです。
▲ウッヅ博士は晩年を仏教、特に天台の研究に専念しようと固い決意のもとに来朝し、ビゲロー博士と共に研究に従事されておられたのです。私たちはこのウッヅ博士の追善供養をするために、毎年この法明院で行なわれている尊星王供にお詣りすることにしております。
▲尊星王は北極星(北辰)です。パタンジャリの『ヨーガ・スートラ』によれば、「ドゥルヴァ(北極星)にサンヤマ(凝念・静慮・三昧)すると星のガテー(運行)を知ることができる」とあります。即ちこれは天空からの手紙です。これを読むならば、私たちの住む大地(地球)の運勢はもちろんのこと、我が運命を知ることができるということです。これが星まつりを行なう所以に違いありません。
▲三井寺のご開山である智証大師が将来したこの行事こそ、ウッヅ博士来朝の志を偲ぶに最もふさわしいものであると思うのは私だけではないと思います。この時おまつりするご本尊が尊星王像(絵像)であります。この像をモデルにして奉納いたしますのが「星の王者の礼拝」です。姉崎正治博士や岸本英夫博士の遺志を継いでウッヅ博士のご供養と顕彰を永遠ならしめたいと思います。このような意義ある行事に、みなさんのご参加をお勧めする次第です。
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さて、祭りとは…
昨年の12月の師範科で『バガヴァッド・ギーター』の解説に鎌田東二先生の文章の抜粋を差し上げました。
【語源的に考察してみると、祭りとはまず第一に、何ものか、大いなる存在の到来を「待つ」ところに由来する。
祭りは、ある特定の時を定めて、それに向けて、身も心も魂もすべてを傾けて準備し、大いなる何ものかの到来を待ちうける行為である。
祭りの語源的考察の第二は、それが「奉る」という意味を内包していることである。祭りとは、人間の側から神仏や祖先の霊に何ものかを捧げ「奉る」行為である。
その何ものかは、祈りや言葉や歌や踊りや演劇などの儀式的パフォーマンスもあれば、五穀や海山の収穫物や人間がつくった道具もある。
第三に祭りは「服(まつろ)う」行為である。服うとは大いなる存在の意志に従うということである。それは天命や自然の摂理に恭順する行為なのだ。天の意志がこの地上に実現するように、自己をその依代としてつき従うことなのである。宇宙意志が人間を通して表現される道具であるともいえるだろう。
祭りとは、人間がそのような宇宙意識の容れ物となり乗り物となって、世界に調和と力をもたらすいとなみなのだ】
いががでしょうか?
祭りの語源をたどってみると、祈ることがどんなに意義あることなのかがわかりますね。(荻山貴美子)