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きらり

山コンビ小説 Drの翔くんと患者さんの智くん 7

2012-07-02 22:55:19 | 日記
「それって・・・」
なんと言っていいか分からず言葉につまる。

「翔と一緒にいたいんだ。翔がよければこれからもずっと。。」
大野はまっすぐな目で見つめはっきり力強くそう言った。

その言葉になぜか涙がこぼれる。
泣くつもりなんて全然なかったのに自分の意識とは関係なく涙が頬を伝う。
そんな自分に自分自身が一番驚く。
びっくりして慌てて涙を拭うが後から後から涙が頬を伝い止まらない。

この一ヶ月間どうしようもなく寂しかった。
どうしていいか分からずただ待つことだけしかできなかった。
毎日寂しさと不安の中過ごしていた。

そして自分はこれほどまでにこの人の事が好きだったんだと思った。
そんな気持ちが後から後から溢れ出し止まらなくなる。

大野は突然の事にびっくりして横になっていた身体をおこす。
そしてベッドの横に膝をついて中腰のままでいる櫻井をじっと見つめると
そのまま何も言わずにふわりとその身体を抱きしめた。

どの位の時間そうしていたのだろうか。
大野はずっとその間自分よりも大きい櫻井の身体を優しく包み込むようにして抱きしめていた。
そして涙と気持ちが落ち着いてきた頃、ゆっくりとその手を離した。

そして顔を見つめながら
「ごめん。中途半端な気持ちのままじゃいけないと思ったから。」
「でも本当に大切なものが分かったから。」
そう言ってまっすぐな目でみつめる。
そしてまたその身体を優しく抱きしめた。
今度は櫻井も大野の背中にゆっくりと手をまわす。

しばらくそのままの姿勢でいたが大野はゆっくりと優しくその手を離した。
そして櫻井を見つめゆっくりと顔を近づけたかと思うと唇にそっと優しくキスをした。

突然のことにびっくりして何も言えずに大野の顔を見つめると
まっすぐな目で見つめ返される。
耐え切れなくなり自分から力を込めて
ぎゅっとその華奢な身体を抱きしめた。


好き過ぎる。。
そんな気持ちがあふれて止まらない。

こんなにも人を好きになったのは初めてだと思った。
そしていつまでもこの手を離したくないと強く思った。


そして今度は自分から深い深いキスをした。







とりあえずおわり。

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