本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

御大典記念の金襴

2010-02-06 23:26:20 | 住職の活動日記
 星祭も終わり、片付けの時またもや珍しいものを発見いたしました。

それまでは何気なく使っていたのですが、

ふと、裏を見てみると 『 金襴の打ち敷き 』 に由来が書いてあります。



     



 昭和3年11月 『 御大典記念 』 の文字が見えます。

『 亮栄 』 とありますので、私から見て曽祖父にあたる方です。

また、当院の 『 一切経蔵 』 にも御大典記念の名盤があります。

この時代、先の昭和天皇のご即位を記念して、

いろいろな記念の品が作られたのでしょう。



     


 この金襴の打ち敷きも80年以上も使われて、今も現役なのです。

やはりいいものは長く使えるし、残っていくのですね。

 この亮栄法印はとても器用な方だったようで、また多趣味というか、

『 笙 』 や 『 篳篥 』 ( ひちりき ) というような

雅楽の道具も一応すべての楽器が揃っているようです。

 また折を見てご紹介させていただきます。
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『 依他起性 』  ( えたきしょう )

2010-02-06 07:42:34 | 住職の活動日記
 ここのところ、朝からの冷え込みも厳しく、

たくさん着込んだり、防寒対策しながらのお参りです。

起きた瞬間は結構身体も温かく、足の裏をこすったり、乾布摩擦で

身体を温めて、衣を着るのですが、時間とともにだんだん身体も冷えてきます。


 今日の言葉ですが、 『 依他起性 』 ( えたきしょう )

聞きなれない言葉です。 

『 唯識 』 という、仏教の学問で出てくる言葉です。

  私たちは生まれた瞬間から、他によって生かされている存在である。

 「 他によって生起した存在 」 ということです。

 心臓も自分の意志とは無関係に動いてくれます。

 また眼を開けた瞬間、ものが見えます。

 自分が見ようと思って見るのではない。

 眼が見えること自体、本当に不思議なことです。

   …    …

 生かされてあるというこの驚異を本当に刹那刹那に実感していくならば、

 生きていてよかった、

 よし、生きるぞというエネルギーが湧いてきます。


という、言葉に出会いました。

 今朝もお勤めしながら、ふとそんなことが頭の中に浮かんできたのです。

今日もこうやって眼が覚め、お勤めができるのだ。

体調が悪い時はとてもつらいのです。

こうやって、元気に眼が覚め、お参りができる。


 今日読んでる本と、ぴったりの実感でした。


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