本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

『 東寺 行こう 』  東寺100%

2011-07-22 20:59:44 | 住職の活動日記
 『 東寺 行こう 』 という本が届きました。

わざわざのご厚意で、筆者の方から送って頂いたのです。





     




 題を見た時、 「 東寺 行こう 」 …   なんか変 !

と思ったのです。

 「 東寺へ行こう 」 、とか 「 東寺に行こう 」 と

すべきかな、とおもったのですが、

それでは、直感的に弱い !!

 気持ちの上では、

   「 東寺   ( ヨシ )  行こう  」

ということなのでしょうか ??


 とてもよくできた  …   ( 失礼 )

私的にはこういう目線でお寺を見て欲しかった、

ということが書いてあり、とても嬉しく思えたのです。

 ただの美術書でもなく、歴史書でもなく、お寺の紹介でもない、

これは書かれた筆者の方がこよなく 『 東寺 』 というお寺を

愛しておられたからこそ書けたのではないかと思います。

 だから、随分長いご苦労があったことと思います。

東寺の全ての行事に何回もお参りされたのではないでしょうか。

朝早いお参りもあれば、炎天下のお参り、

そして、何よりも東寺の空気のように、東寺の中にすりこまれるように

一体となって、ジッと観察してこられたのでしょう。


 読み進めてみると、

新しい発見がちりばめられています。

「 密教 」 ということを 「 とっておき 」 と置き換えてみると

わかりやすい。  …   ( なるほど )

そして、何気ない東寺のお坊さんとの会話の中から、

楽しい話を引き出しておられる。

また面白いのは、写真を一つも使ってなく、

 ( 正確には両界曼荼羅の一点だけ )

イラストをふんだんに使って、表現しておられます。

それも実に楽しい。

それとなく、この人だな !! という雰囲気が伝わってきます。

 東寺にお参りしたとしても、

ある点とある時間にしか接する事が出来ません。

しかし、この本を読んでみると、東寺で過ごしている

全ての時間と空間を感じ取ることができるように思います。


 「 へ~  お坊さんたちはこんな風にお参りしいるのか 」

 「 こんなことを考えているのか  … 」


などなど、今までにない、新しい目線で 

「 お寺 」 という存在を見ておられるのが、

嬉しくもあり新鮮に感じられました。



  な一冊です。   


 『 東寺 行こう 』

東京国立博物館

 「 空海と密教美術展 」 開催、記念出版 !!

    著者 竹内のぶ緒

    挿絵 さげさかのりこ





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