本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

今週の言葉 4/2~4/8 『 自分の中で 精一杯 ! 』

2012-04-01 22:07:19 | 今週の言葉
     『 自分の中で  精一杯 ! 』


                        安藤忠雄



 先日の日本テレビ 「 ウェークアップ!ふらす 」 という

辛坊治郎さん、司会の番組でゲストは 『 安藤忠雄 』 さんでした。

『 力 』 、というコナーで、安藤さんが紹介され、

今は中国で活躍されているそうです。

  「 やはり、上海は力がある。 」

と、中国の発展の力に驚いておられました。


 最後に、辛坊さんが、究極の質問として、尋ねられ

安藤さんの答えが、


 「 自分の中で 精一杯 」


ということでした。

 もう、自分が作った作品が残ろうと、遺してほしいとか

そんなことより、

 「 今の自分に精一杯生きることのほうが大事 」

と、答えておられました。


 なるほどと、頷きました。

自分の作ったものに固執せずに、常に前を向いておられる姿に感動しました。

そこが精神の若々しさだと思います。

年取ってくるという、見苦しさは、

自分のしてきた事への固執と自慢です。

 ある尊敬する先生も、自分の説いてきたものは捨ててしまえ、

本になんかする必要はない !!

と、おっしゃっていた事を思い出します。


 お釈迦さまも、

「 鳥が飛んだ、飛んだことは事実だが、

  その後には何にも残らないではないか、

  そのように物事に固執してはいけない。」

と、説いておられます。


 安藤さんは、ただ建築を設計するだけではなく、

建築を支える環境づくりがとても大事であると、

大きな環境づくりも手がけておられます。


 以前、京都の本山である 「 大覚寺 」 を訪ねたとき

庭師の方と出会いました。


 「 家庭という字は、 家と庭、 と書くでしょう。

   今は、マンションばかりで庭がなくなったから

   人間もおかしくなったのですよ ! 」


という話を聞きました。


 たしかに、お寺はとくに 「 庭 」 を大切にしているようです。

安藤さんも、得意とする、コンクリとの打ちっぱなしだけではなく、

それを支える庭を大切にされている点も、

共感するところです。


 「 しっかり、意見を言って妥協しないように生きなければ、

   人生90年楽しんで生きられない。」


と、結んでおられました。


 今与えられている境遇を精一杯生きることが、

 いつまでも、こころ若々しく行きぬく智慧のようです。








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『 恵楓園さくら 』

2012-04-01 21:49:01 | 住職の活動日記
 昨日、天気予報では  マーク だったのですが、

朝方まで降り、そのごは    ということで、

昨日今日と絶好のお花見日和となりました。



    



 恵楓園の近くまで、ご法事があり、

帰りがけに、恵楓園までお邪魔して、通りすがりですが

花見を楽しんできました。

 門を入ると、写真のような桜並木が続きます。



    



 中では 「 お花見 」 を楽しんでおられるご様子です。

そこ過ぎて、売店とかがあるところに、

恵楓園で一番ふるい、さくらの老木があります。




    



 今年も、精一杯    花を咲かせているようです。

昨年と比べると、少し花の数が減ったような ??

それとも、まだ8分咲きなのかもしれません。



    



ご老体はたくさんの支え木をしてもらっています。

その姿がなんとも痛々しい。

人間と一緒、転ばぬ先の杖、です。



    



 けど、近くで見ると、見事な花をつけています。


古木の幹は結構、穴が開いていてスカスカの状態です。

かろうじて皮で持って呼吸をしているのでしょう。

その風雪に耐えてきた姿に、   一礼してきました。

 樹齢役80年ほどでしょうか ?

『 恵楓園 』 の歴史をジッと見続けてきたのです。

恵楓園に入居しておられる方も、100歳のかたもいらっしゃいます。

平均年齢90歳を超えていらっしゃるのではないでしょうか。

このさくらの木と共に歩んでこられたのです。

入居者の方々にとっては、

この 『 さくらの古木 』 は感慨も

ひとしおの思いがあるのではないでしょうか。


 静かな園内で、さくらの花を楽しんできました。






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