本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

『 躱 』  という字に出会いました。

2012-07-10 22:08:14 | 住職の活動日記

 10日の 「 しらぬい荘 」 のお参り。

お勤めのあと、ちょっとしたお話をするのですが、

母が亡くなったこともあり、

その思い出話をいたしました。

 亡くしてみて、初めて知る母の姿です。

 

ちょうど、毎月発行の  『 広報 しらぬい 』  が届きました。

表紙は入所者の笑顔が一面を飾っています。

その中で、毎月、俳句が載ってきます。

今月 7月のお題は

 「 父の日 」  と  「 鮎 」  です。

で、私の目にとまった一句が

 

   『 身構える 白鷺躱し 鮎のぼる 』

 

そこに出てくる言葉が、

 

   『 躱 』  という字です。

 

 

こういう字もあるのですね ??

漢和辞典で調べてみると、

 「 身部 」 ( みへん ) の字はそうたくさんありません。

昔はやった字が 「 躾 」 です。

「 躱 」 の字は 「 タ 」 と読みます。

意味は 「 肉体 」 とか 「 みずから 」 そして

「 身をかわして逃げる 」 という意味があります。

 

 お年寄りとはさすがに教養のある言葉を知っておられる。

当院の金魚のことが重なって、この一句が目にとまったのです。

 

 「 父の日や 紳士売り場の 親子づれ 」

 

という俳句もあります。

 

 「 急流の鮎眺めつつ 鮎を喰む 」

 

この一句もわかるような気がします。

 鮎の元気で上っていく姿に驚きながらも、

鮎のおいしさには勝てなくて、舌鼓を打っている

様子が伺えます。

 

 今日は職員の皆様から母のお悔やみを頂き、

恐縮して 「 しらぬい荘 」 をあとにしました。

 

 

 

 

 

 

 

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