本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

菟道稚郎子皇子御陵参拝

2015-07-06 20:47:47 | 住職の活動日記

「菟道稚郎子皇子」

(うじのわきのいらつこのみこ)

と読むのですが、

「菟道」これが宇治の古い読み方のようです。

この付近には「菟道」(とどう)

という地名が残っています。

 

かねてから気になっていたのですが、

やはり宇治に来た以上、

「菟道稚郎子皇子御陵」に参拝

しなくてはと思っていました。

 

   

 

宇治橋を渡り、むこうに見える

こんもりとした森が御陵さんのようです。

 

   

 

橋を渡りきると、左手に京阪宇治駅が

見えて来ます。

その駅に添って左に道を取っていくと

 

    

 

 

御陵さんが目前に迫ってきます。

 

    

 

応神天皇の皇子「菟道稚郎子皇子」

宇治墓とあります。

 

   

 

二礼二拍手一拝にて参拝、

応神天皇に寵愛されたのですが

異母兄弟の仁徳天皇に跡を譲り

才能に恵まれながら不運の道を

辿られたようで、

そのことも念じつつお参りしました。

 

    

 

周りには立派な松が

手入れも行き届いて

大切に守られているようです。

 

   

 

石碑も写真に収め、

 

   

 

周りも行けるところまで歩いてみると

たくさんの鳥の鳴き声が

けたたましくひっびき渡っています。

今頃は雛も孵って鳥の巣は

賑やかなのでしょう。

 

人は入れない御陵さんも

鳥たちにとっては天国なのかもしれません。

向かいには宇治川も流れ、

食糧にも不自由しないようで、

小さい空間ながらも

荒らされない自然が残っているのです。

 

宇治というところは、

中宿という場所にもあたるようです。

奈良から京都へ向かう途中にある

中宿、

この世とあの世を結ぶ中宿、

 

夢の憂き世の中宿の、

宇治の橋守り年を経て、

老いの波もうち渡す、

という、

能の『頼政』に出てくる一節ですが、

また、

源氏物語の夕顔には

内裏よりまかでたまふ中宿に、と

 

調べていくほどに

宇治というところも面白い所であり、

また重要な場所でもあった

そういうような興味深いところでもあるようです。

 

 

コメント
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