本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

純粋行・内観の行・双行

2022-10-16 20:44:30 | 十地経

純粋の行から内観の行と

そして双行(そうぎょう)と

話が進んできます。

『十地経』では双行と

出てくるようです。

双行とは普通には

「止観」という言葉で

出てきます。

 

この「行」(ぎょう)

ということも

仏教独自のようで

西洋ではどのように

いうんでしょうか。

ある時

比叡山の千日回峰行を

外国のテレビで

1000day ハードトレーと

訳していましたていました。

 

「行」ということは

仏教でも色々な意味を含んで

いるようです

「諸行無常」の行もあるし

「行住坐臥」の行もある

また、実践の意味で

悟りにいたるための修行

ということがあります

 

一般には修行というと

そういう悟りにいたるための

「行」を指すようですが

それが

だんだん特殊なものになり

一般の人には関係ない

滝に打たれるとか

断食をするとか

そういうような行に

なってきているようです

 

内観の行も

その反対は外観の行ですが

一つには

外を変えていくのではなく

自分自身を変えていく、

ということで、

 

講義では

「自己を明らかにすると

どんな世界がきてもそれに

対応できるような自己に

なると。

世界に何も注文せんような

自己になると。

それが内観の道ですよ。」

というように出ています。

 

また、「双行」ということは

双、二つということで

止と観の二つの行です

普通には「止観」という言葉

で出てきます

止と観、この行が

仏教の一番大切な「行」と

いうことです

 

「止」は自分の思いを止めて

心を集中させる

「観」はそれによって

正しい智慧が生まれてくる

というようにあります

それで寂照とか明静とも

いわれます

 

止は心を止め集中する

ということで「定」(じょう)

ということで、

観はそれによって

生み出されるくる智慧

ということになります

 

仏教の根本に

「三学」といって

戒学・定学・慧学という

普通には「戒定慧の三学」と

いっています

この三学ということは

何も仏教だけでなく

すべてのことに当てはまると

思うのです

 

何か為そうとするには

必ず規則正しい生活が

まず大切ですし、「戒」

それによって

心が静かになり

落ち着いて考えることが

出来るようになり、「定」

そこで

初めて物事に対する

正しい判断力が生まれてきて

智慧も生まれ

正しい実践ができる「慧」

 

ということになり

スポーツにしろ仕事にしろ

この三学が揃わなければ

何ごとも成就しないように

思うのです

 

本当の意味の仏教でいう

三学とはこんな浅いものでは

ないと思うのです

「行」ということも

何も特別なものでなく

誰でもが実践できる

ことのように思うのです。

 

 

 

 

 

 

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