本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

双行(そうぎょう)・双運

2023-11-20 20:19:34 | 十地経

講義も新しく始まり

といっても、

よく見ていると先月と

同じところのようにも

見えます

そう繰り返しながら

講義は展開するのですが

 

「双行分。

これはまあ今いった、

まさしく七地、

第七菩薩地そのものを

語っているところですね。

しかし見てみると

経文は非常に簡単です。

 

経文を世親は四節に

分けている。

初めはこの二行双無間、

次は信勝、

それから能作大義、

それから菩提分差別。

こういう四節に分けて

います。」

 

という七地の内容を

説明されています。

それで、気になって

双行ということを

自分なりに考えたのです

 

「双」ということ

この字は古くは「雙」と

書いていました

二羽の鳥(隹)と手(又)

からできた字です。

一つがいの鳥のえもの

ということで、

一つがいの意味。

それで一そろいという

意味になった。

 

二つで一つ、一対という

屏風も一双という場合は

二つあるのです

たとえば、

六枚仕立ての場合

六曲一双と

六曲の屏風が二つある

ということです。

 

ですから、

双というのは止観双行と

いうように

止と観の二つが

二つでありながら一つと

それで無間と、間がない

止が成り立つと同時に

観も成り立つという

ことです。

 

たとえば

仏弟子のなかで

目連は止(禅定)の第一

舎利弗は観(智慧)第一で

二人合わせて

「第一の双」と

いわれています。

 

双行ということは

双運(そううん)とも謂れ

運ぶという字があるように

二つが同時に働くことを

止観双運といいます。

 

二つの行という双行より

二つが同時に働く

ということで、双運と

いった方が分かりいいかも

しれまん。

 

止観ということを

智慧と観という

動と静というような

ふうにもいいますが

先月の講義では

括弧に入れると

色々関心事はあるのですが

それらを一応括弧に入れる

そういうことを「止」と

すると

ものそのものが

語ってくれる。

自分の考えを抜きにすれば

物自体が語ると

 

そういうように具体的に

話されたのが

先月の講義でした。

そういうことが引き続き

転回していかれる

と思います。

同じことでありながら

違った言葉で表現されて

いくのが面白いところです

 

 

 

 

コメント
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