宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

PENTAX K-1で長時間露光時に白点が現れる? の検証2

2016-08-25 20:15:00 | 撮影機材
引き続きK-1の白点問題を検証しています。
K-70ユーザの方から、K-70も同じ症状が出るとの情報を
頂き、???と思ってしつこく検証してみました。

そもそもRAWでは出なくてJPEGだけで発生する・・・ということが
不自然です。そこを確かめるべく、同時記録したIC5067ペリカン星雲
をσ(1.3)まで超強調処理をして確認しました。


ちなみに、アストロアーツ社のステライメージ7という天体写真用
ソフトウェアでは、RAW画像をモノクロベイヤー配列で開いて処理を
行います。ここはPDCU5とは異なるところです。
ダーク減算やフラット補正と言った基本処理はRAW画像に適用しなければ
意味がありません。上記RAW画像にはホットピクセルが沢山ありますが、
これは当然の結果です。天体撮影用カメラでは、このホットピクセル
などのノイズを無くしたいため、冷却を行ったりします。
K-1は冷却を行っていませんから、暑い夏には大量のホットピクセル
が熱ノイズとして現れて来ます。
 |
 +->しかし、これはステライメージ7などのホット・クール
      ピクセル除去フィルターでアッサリ、ほぼ全て消せます。

RAW、JPEGともにホット・クールピクセル除去を掛けてみました。


RAW画像はすっかりホットピクセルが消えていますが、
JPEG画像は大して変化がありません。JPEG画像の特性を考えれば
当然の結果ですね。
昨日の記事に追記した通り、JPEG画像の”白点”もPhotoshop_CCの
ダスト&スクラッチ処理で問題ないレベルに修正は出来ます。

さて、

ここで思ったのですが、JPEG画像は当然にRAW画像を元に作られて
います。上記RAW画像とJPEG画像は同じもののはずです。

では何故、JPEG画像にだけ白点が現れるのでしょうか?

 ん? 白点

  アレ?

私たち星撮りはRAW画像のホットピクセルは当然にあるものとして
処理をします。そして、上記のようにホット・クールピクセル除去
で綺麗に消せる場合が多いですし、アンプノイズなどの熱カブリ
もダーク減算をすればキャンセルできます。

もし、

このホットピクセルを除去しないままJPEG画像を生成したらどうなるか?

もしかして、もしかして、

ホットピクセル除去を行っていないのではないか?

それがJPEG画像生成プロセスの中で”白点”として残っているのではないか?

JPEGとなってしまったら、既にホットピクセルではありません。
ホット・クールピクセル除去では消せないです。

K-70でも同じ・・・

これを聞いて アレ? って思った次第です。

K-1やK-70は今までとJPEG生成時の処理が異なるのでは?

この辺りは慎重に検証を重ねて行く必要がありそうですね。


コメント (8)
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